2019年5~8月にBS-TBSで放送された連続ドラマ「水戸黄門」(第2シリーズ)で吉姫を演じた女優の吉本実憂さん(23)が、晴れ着姿でインタビューに応じた。「日俳連アクション部会公認 殺陣・技斗ライセンス<中級>」という資格を有し、同ドラマで殺陣のシーンに挑戦。「1つ目標がかなってうれしかったです」と喜ぶ吉本さんに、今年の目標などを聞いた。
吉本さんは1996年12月28日生まれ、福岡県出身。2012年に「第13回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞。2014年に深夜ドラマ「獣医さん、事件ですよ」(日本テレビ系)で女優デビューし、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」などにも出演。2019年は「水戸黄門」出演のほか、連続ドラマ「ゼブラ」(CBC)で主演も務めた。2021年公開の映画「大コメ騒動」(本木克英監督)にも出演する。
吉本さんは、時代劇の出演は「楽しいです」と声を弾ませ、「現代劇は、今自分が生きているリアルに近いけど、時代劇は何から何まで違う。同じ所作を学んだとしても役によって所作の表現の仕方が変わるんです」と、魅力について語る。
昨年は、新しく出会った人、今まで出会ってきた人たちと「深い話をたくさんできました。ありのままの私を受け入れてくれる人がたくさんいて。役を生きる=偽りではありませんが、自分の真実の部分をたくさん出さないといけない。内に秘めているものを育てたいという意志が芽生えました」と振り返る。
吉本さんが重要無形文化財保持者(人間国宝)の小林ハルさんの青春時代を演じた映画「瞽女GOZE」(瀧澤正治監督)が今年、公開される予定だ。赤ん坊の時に視力を失い、女性の盲人芸能者「瞽女」として功績を残した小林さんの印象について「生き様が力強くかっこいい女性」と語る。
劇中では「瞽女唄」で使う三味線を披露している。「1カ月半ぐらい練習をしました。指導をしてくださったのが、小林さんの最後のお弟子さんの萱森直子先生で、三味線と瞽女唄を教えていただきました」と話し、「映画の予告編では、私の音が使われているので、楽しみにしていてください」と自信をのぞかせる。
今年の目標は「今という時間を大切にしたいと思います。過去は変えられないですし、未来も分からない。役者として『こういたい』『ここにたどり着きたい』という覚悟を決めた目標があるので、行動で示していけたら」と語り、目を輝かせていた。