薬屋のひとりごと
第13話 外廷勤務
12月27日(金)放送分
女子高生がアニメ制作に打ち込む姿を描いたマンガが原作のテレビアニメ「映像研には手を出すな!」の映像が「すごい!」と話題になっている。アニメを手がけるのは、「夜明け告げるルーのうた」「四畳半神話大系」などで知られる湯浅政明監督で、湯浅監督が率いるサイエンスSARUが制作。アニメ制作がテーマで、絵が動き出すという驚き、喜びをアニメで表現している。湯浅監督、サイエンスSARUの映像はなぜ「すごい!」のだろうか……。
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「映像研」は、2016年から「月刊!スピリッツ」(小学館)で連載中の大童澄瞳(おおわら・すみと)さんのマンガ。自分の考えた“最強の世界”で大冒険することが夢の浅草みどり、プロデューサー気質の金森さやか、アニメーター志望のカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、脳内にある“最強の世界”を表現すべく、映像研究同好会を立ち上げ、アニメ制作に打ち込む……というストーリー。NHK総合で1月5日から毎週日曜深夜0時10分に放送されている(関西地方は同深夜0時45分放送)。
「映像研」はアニメ化が発表される前から話題になっていて、ネットでは「湯浅監督にアニメ化してもらいたい」という声も見られた。独創的な表現、色彩感覚でファンを魅了してきた湯浅監督であれば、“最強の世界”をアニメで表現できるはず……という期待があったのだろう。
アニメを手がけるサイエンスSARUのチェ・ウニョンプロデューサーをはじめとしたスタッフも湯浅監督と「映像研」がマッチするはず!と考えていたという。
「サイエンスSARUも動く楽しさを伝えたい。イラスト的に絵の密度を上げるよりも、動くことのワクワク感を見せながら、ドラマを作る。3人が楽しくアニメを作っている姿が、SARUが目指すところにもマッチしています」
「映像研」では、女子高生の3人が独創的なアニメを作り出す。マンガは絵が動かないが、アニメになると絵を動かさなければいけない。アニメでは、3人が“最強の世界”を作っていることを見事に表現している。
チェプロデューサーが「アニメ制作は大変な作業ですが、3人が頑張っていて、楽しそうに見えないといけません」と話すように、アニメを作るワクワク感も伝わってくる。
湯浅監督自身もこれまでも“最強の世界”を作り、絵が動き出す驚きを表現してきた。独特の映像表現はどのように生まれるのだろうか? 以前、インタビューした際に「気になったことが作品になっていくんです」と明かしたことがあった。
「え、そうなの!?というのが面白い。僕はただのアホウなんですよ。この前まで、鳥が花の蜜を吸うことを知らなかった。僕が知らないということは、他にも知らない人がいる。それを知ったら感動する。へえ~と思いながら生きていたら、映画も面白くなるんじゃないかな。へえ~っと感じながら、絵を描くんですよね」
湯浅監督は、驚きを起点に想像力を膨らませ、独特の映像を生み出しているようだ。その姿は「映像研」の3人に重なるところもある。だからこそアニメで“最強の世界”を描けるのかもしれない。
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