コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
今回は、2月11日に幕張メッセ（千葉市美浜区）で開催された「ワンダーフェスティバル2024［冬］」で撮影、インタビューしたオリジナルのバニーガール衣装を着こなすしらたき凛花さんと、あまひさんを紹介する。
コスプレイベントといえば、その時期にヒットしている作品や、ちょっと懐かしいタイトルなど、新旧さまざまな人気コンテンツのキャラクターに扮（ふん）したレイヤーが一堂に会し、写真撮影や交流を楽しめるところも参加する上での醍醐味（だいごみ）の一つ。
中には既存のキャラクターのコスプレに加え、自身のアイデアを前面に出した創作衣装で駆けつけるレイヤーもいて、しらたき凛花さんとあまひさんは“バニーガール×ミリタリー”というコンセプトで衣装や小道具を用意し、“併せ”を楽しんでいた。
元のキャラクターがいない分、とことん趣味にこだわったデザインにできるのが創作コスプレの魅力だそうで、二人はバニースーツの造形だけでなく、武器やメークにもこだわったという。
「プレーボーイバニーとミリタリーが好きで、こちらはそれらを組み合わせた創作コスプレになります。プレーボーイバニーは1960年代の米国で生まれた文化なので、銃やベルトなどの装備も米軍の少しレトロな物を知り合いから借りて揃えました。MA-1ジャケットは10年ほど愛用している私物で、バニースーツはTOKYOバニーガールさんで作ってもらった、コーデュロイ生地が特徴的なお気に入りの一着です。それとポーズは、米国のピンナップガールをイメージしながら練習してきました」（オリジナル・バニーガール：赤／しらたき凛花さん）
「今回は友達とバニー衣装での“併せ”をしたくて参加しました。本格的なバニー衣装を着たかったので、TOKYOバニーガールさんで自分の身体にぴったりの一着を作ってもらって。そこにミリタリー要素を付け足していって、こちらの形に仕上げました。バニーガール＝うさぎ……ということで、赤みの強いアイメークにしたのもこだわったポイントです」（オリジナル・バニーガール：黒／あまひさん）
取材・文：ソムタム田井
