俳優の広瀬アリスさんが主演を務めるフジテレビ系“月9”枠の連続ドラマ「366日」(月曜午後9時)。4人組バンド「HY」の名バラード「366日」の世界観に着想を得たオリジナルストーリーで、高校時代に実らなかった恋をかなえようと再び動きだした男女が、予期せぬ悲劇に直面しながらも、愛する人を思い続ける壮大な愛の物語だ。誰もが知っているヒット曲をモチーフにした本作だけでなく、これまでにも、映画を中心に、名曲を映像化した作品が数多く作られてきた。ここでは、過去に制作された主なヒット曲の実写化作品を紹介する。
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ヒット曲の実写化作品の歴史を振り返ると、古くは渡辺はま子さんの「支那の夜」(1940年)、坂本九さんの「上を向いて歩こう」(1961年)、橋幸夫さんと吉永小百合さんの「いつでも夢を」(1963年)、フォークバンド「かぐや姫」の「神田川」(1974年)など、数多くの楽曲が映画化されている。
1980~90年代には、吉幾三さんの「俺ら東京さ行ぐだ」(1985年)、平松愛理さんの「部屋とYシャツと私」(1993年)、ロックバンド「THE 虎舞竜」の「ロード」(1996年)などが映画化。
2000年代に入ると、イルカさんの「なごり雪」(2002年)に、夏川りみさんの「涙そうそう」(2006年)、音楽ユニット「DREAMS COME TRUE」の「未来予想図」(2007年)、吉田拓郎さんの「結婚しようよ」(2008年)、一青窈さんの「ハナミズキ」(2010年)など、ヒット曲を実写化した数多くの映画が公開された。
2017年公開の映画「キセキ -あの日のソビト-」(兼重淳監督)は、ボーカルグループ「GReeeeN」の楽曲「キセキ」誕生までの実話を元にした作品。松坂桃李さん、菅田将暉さん、横浜流星さん、成田凌さん、杉野遥亮さんら、イケメンキャストが集結。「グリーンボーイズ」としてCDデビューを果たしたことも話題となった。
2019年には、ダンス・ボーカルグループ「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」の登坂広臣さんと中条あやみさんのダブル主演で、中島美嘉さんの名曲を映画化した「雪の華」(橋本光二郎監督)、佐野勇斗さん、森永悠希さん、眞栄田郷敦さん、鈴木仁さん出演で、ロックバンド「MONGOL800」のヒット曲をモチーフにした映画「小さな恋のうた」(橋本光二郎監督)が立て続けに公開された。
2020年には、菅田将暉さんと小松菜奈さんのダブル主演で、中島みゆきさんの名曲をモチーフにした映画「糸」(瀬々敬久監督)が公開。平成元年に生まれた男女2人の、平成から令和を迎えるまでの31年間を、名曲「糸」に乗せて描き、大ヒットした。
同年には、北村匠海さんがボーカルを務めるダンス・ロックバンド「DISH//」の楽曲「猫」を原案とした連続ドラマ「猫」(テレビ東京)が、小西桜子さんと前田旺志郎さんのダブル主演で放送されたことも、話題になった。
これまで数多くのヒット曲が映画やドラマとして実写化され、見る者の心を揺さぶってきた。各時代を彩った名曲の世界観が原作としてのポテンシャルを併せ持っていることの証明ともいえ、もはや王道ジャンルの一つに昇華したといえるだろう。切ない恋を描いた「366日」の歌詞の世界観が、ドラマにどのように落とし込まれていくのか。今後の展開から目が離せない。
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