注目映画紹介:「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」 映画的見せ場がたっぷりの娯楽作 

 89年にオリジナルが米国で発売され、その後シリーズ化されたアクションゲーム「プリンス・オブ・ペルシャ」。今作は、04年にプレイステーション2(PS2)で登場した「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」を基にして作られた。

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 舞台は古代ペルシャ時代。伝説の「時間の砂」が収められた短剣を使うと、時間を巻き戻し過去を変えることができるという。それは、世界を支配できる力を手に入れることを意味する。短剣が悪者の手に渡ることを阻止しようと、王子ダスタンと、彼に協力する聖なる都アラムートの姫タミーナのロマンたっぷりの大冒険が展開する。

 「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなどで知られ、最近は「CSI:科学捜査班」などのテレビシリーズも手掛ける名プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーさんが製作を担当。「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のマイク・ニューウェル監督がメガホンをとった。

 「ブロークバック・マウンテン」でのゲイ役で新境地を開拓したものの、「デイ・アフター・トゥモロー」に代表される“優等生”のイメージからいまだ抜け切れていなかったジェイク・ギレンホールさんが、半年間のハードトレーニングによって作り上げられた肉体と身のこなしでダスタンを好演。タミーナ役は、「007/慰めの報酬」(08年)でボンドガールとして登場、「タイタンの戦い」(10年)で守護神イオにふんしたジェマ・アータートンさんが演じている。

 撮影は、モロッコや英ロンドンのスタジオで、2000人のスタッフと400人のエキストラを使い、5カ月にわたって行われた。最近は3D映画に話題が集中し、こういったスケール感のある作品の存在が薄れがちだが、この作品は血わき肉躍る戦いが繰り広げられ、いかにもブラッカイマーさんらしい、映画的見せ場がたっぷりと盛り込まれた娯楽作に仕上がっている。28日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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