“世界一の美女”を決めるコンテスト「ミス・ユニバース」の世界大会が8月に米ラスベガスで行われる。3月に「ミス・ユニバース・ジャパン」に選ばれ、日本代表として世界大会に出場する板井麻衣子さん(26)に、日本代表選考会の思い出や、現在のトレーニングの様子などを聞いた。(毎日新聞デジタル)
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−−「ミス・ユニバース・ジャパン」に選ばれた瞬間はどんな気持ちでしたか?
信じられなかったですね。でも、日本大会の時は、自分でも不思議なぐらい落ち着いていられて、不思議なぐらい強気でした。そんなステージだったので、自分の名前を呼ばれるのを聞いて、うれしいなっていう感情と、驚きと、会場の「わぁ!」っていう温かさみたいなエネルギーをすごく感じて、感謝の気持ちというか、ありがたいなっていう思いで、「これからどうなっていくのかしら」っていう期待のようなものをすごく感じたのが、あのステージだったかなと思います。
−−「ミス・ユニバース・ジャパン」に選ばれて約2カ月半が過ぎました。今はどんな毎日ですか?
走り続けてきている感じですね。自分の置かれる環境がガラッと変わったので毎日新しいことが起こって、毎日新しい方と出会って、刺激的な日々を送っています。
−−世界大会へ向けてのトレーニングはどんなことをしていますか?
(日本大会の)ファイナリスト時代にさせていただいていたことの延長でウオーキング、ポージングを続けています。あとは外見的な見せ方をより研究するためヘアメーク、より強化し始めたのは体重を増やして、筋肉をつけてより迫力のある体のラインを目指すことで、ジムに通いながらウエート(トレーニング)をして食事に気をつけて体重を増やす作業をしているところです。並行してこういう形で取材をしていただいたり、撮影をして、実践というか、自分のことをアウトプットする機会があって、やるごとに新たな発見があるし、新たな課題が見つかります。
−−体重を増やすためにしていることは?
バランスの取れた食事をしっかり取って、3食の間に2回間食をすることで摂取カロリー自体を上げるのがまず一つ。正しく(体重を)増やすために、運動量が必要だったり、よりスムーズに筋力に変えるためにたんぱく質を取りながら筋トレをしたり、それがメーンですね。運動と食事の両面からボリュームアップを図っています。
−−間食はどんなものを?
しっかり食べるときは、おにぎりを2個とか食べるときもあります。ふかしたお芋や野菜をちょっとつまんだり、時間のない時はドライフルーツとかナッツのたぐいをちょっと食べる用に盛っておいたり。空腹の状態を長くしないように、できれば4時間ごとぐらいに何かしら食べるっていうのが今の課題です。おなかが減って、食べてポンと血糖値が上がるっていうアップダウンが激しくなると体重や体調に起伏が出てくるので、それをできるだけ一定に保てるようにという意味も含まれています。
−−ウエートトレーニングはどんなことをどれぐらい行いますか?
フリーウエートでダンベルとかを使ってやっています。あとはチューブとか。週に3回から4回、いけるときにいって、1回の時間はそんなに長くないですね。前後に有酸素運動を入れて全部を終えるのに、1時間半から2時間ぐらいです。「ウイダーラボ」で、スポーツのための筋肉作りのところで(トレーニングを)しているのですごく体育会系な雰囲気の中で(笑い)。それがちょっと心地よい感じです。
−−体のラインのどのあたりが変わりましたか?
腕、肩など上半身がすごくきゃしゃというのが日本人女性の典型的な体形だと思うんですが、顔写真を撮っても必ず映り込んでくる胸元に、筋肉をつけているのは、自分でも変化が見られているかなと思います。前と比べると違いますね。ファイナリスト時代は、すごくやせていたので、ここ(胸元)に骨が見えてしまっていました。そこに筋肉をつけることでよりきれいにというか、女性らしい健康美っていうのを演出できるかなと思っています。
−−メンタル面のトレーニングは。
自分でどれだけコントロールできるか、自分でケアをしなくてはいけない部分が多いんですが、こういった取材や、世界大会はスピーチがあるので、自分を最小限の言葉で最大限に表現する訓練を日々しています。自分がどう思っているのか、自分はどうなりたいのかなど自己分析のようなことを毎日考えながら、それを書きとどめて言葉にしたり、自分の中で整理をきちっとつけて、話を聞いていただいたときにぱっと出せるだけの引き出しを整理整頓しているような状況です。
−−日本のナショナル・ディレクターとしてイネス・リグロンさんが知られていますが、彼女とは話をしますか?
今、ゆっくり話ができる時間が取れていないのですが、すごく私のことを心にかけてくれて、たまに「どうしてる?」とか連絡をくれます。先日はプライベートでオペラ歌手のコンサートを見に行きました。そのときに私が彼女にとってどう見えるか、立ち居振る舞いが彼女の目にどう映るかという意見というか、アドバイスをいただいたりしました。世界大会は、もちろん日本人として出場するんですけれども、評価してくださる側が日本の文化が分かっているかというとそうではない。違う文化の方に評価されるというところで、彼女のような西洋文化を持っている方のアドバイスや、言葉は勉強になります。
−−具体的にアドバイスはありましたか?
日本だとごく自然にしてしまうんですが、フォーマルな場や自分が見られている場で普通に立っているときにほほえみをたたえている状態のことで、「それはいい印象を与えるんだけれども、不自然に見えることもあるの」と。「なんで笑ってるのかしら?」っていう感覚というか。日本だと常にほほえみを絶やさなくて感じがいいという価値観があったとすると、そう見えない、そうは見てくれない、それに違和感を感じる方もいるっていう違いを認識するだけでも勉強になります。使い分けと言ったらおかしいんですが、世界大会に向けて、自分を見せるときに考えるヒントになると思います。
次回は、板井さんの休みの日の過ごし方などについてのインタビューを掲載する。
<プロフィル>
いたい・まいこ。84年5月21日生まれ。大分県臼杵市出身。AB型。身長173センチ。上智大外国語学部ポルトガル語学科卒業。大学在学中、ポルトガルに1年間留学した経験を持つ。09年12月まで大分市役所に勤務。約4000通の応募者の中から、幾度かの選考を経て、3月9日に行われた最終選考会で「ミス・ユニバース・ジャパン」に選ばれた。