人類ZEROの未来!:人類消滅後の地球 「アバター」スタッフらが究極のテーマに挑戦

28日に放送されるスペシャル番組「人類ZEROの未来!」(日本テレビ系)の一場面=日本テレビ提供
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28日に放送されるスペシャル番組「人類ZEROの未来!」(日本テレビ系)の一場面=日本テレビ提供

 「もしも人類が突然消滅したら」というショッキングな仮定の世界を映像化したスペシャル番組「人類ZEROの未来!」(日本テレビ系)が28日、放送される。全世界興行収入で史上最高額を更新した映画「アバター」のスタッフらが手がけた映像で、究極のテーマを表現する。

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 「人類ZEROの未来!」は、150人以上のCGエンジニアが1年以上をかけて制作し、08年のエミー賞3部門にもノミネートされた海外番組「ライフアフターピープル」の映像を再構成。人類消滅の「1日後」から「5年後」「100年後」「1億年後」までの仮想世界を、最新の科学データを元にCGと実写を交えてシミュレートした。スタジオでは、くりぃむしちゅーの上田晋也さん、テリー伊藤さん、日本テレビの西尾由佳理アナウンサーが司会を務め、ゲストとしてお笑いコンビのガレッジセールや女優の南沢奈央さん、モデルの森泉さんのほか、日本文学研究者のロバート・キャンベルさん、清掃登山を行っている登山家の野口健さんを迎え、さまざまな視点から、人間のあり方を探る。

 「世界まる見え!テレビ特捜部」などを担当している日本テレビの中村英明チーフプロデューサーは、「ライフアフターピープル」の映像を見て「単なるフィクションではない壮大なテーマで、見た人への問題提起にもなるのでは」と映像の一部を番組で紹介。瞬間視聴率が上がるなど視聴者の反応も良かったため、映像をメーンにした特番化を決めた。

 映像では、人類消滅後2週間で、動物園から抜け出した動物たちが都会を歩き回り、10年後には大都市で落雷による火災が発生、都市が滅亡していくさまがリアルなCGで描かれる。そしてパリのルーブル美術館で厳重に保管されている名画「モナ・リザ」などの美術品、米国の象徴である「自由の女神」などの文化遺産の思わぬ姿も表現されている。いずれも迫力のある映像で、テリーさんも「36年間テレビ業界にいるけれど、こんな映像を見たのは初めて」と驚くできばえだ。

 ショッキングな映像に加えて、番組のもう一つの見どころが、人類がいなくなった後の動物たちの姿だ。さまざまな動物たちの進化の様子を、最新の研究データを元にした映像で紹介。スタジオには高さ3メートルを超える巨大生物の実物大モデルも登場するほか、思わぬ生物が人類消滅後の地球を支配する仮説も披露される。

 チェルノブイリ原発事故によって、人間の立ち入りが禁じられた地域でたくましく暮らす野生動物たちの姿なども描かれ、「人間がいなくなって初めて、人間がどんな存在なのか分かるはず。決して暗い番組ではないが、自然との共存や地球環境などに思いをはせるきっかけになれば」と中村チーフプロデューサーは語る。さまざまな場面で「エコ」が叫ばれるいま、衝撃の映像の裏側にあるテーマを感じたい。

 スペシャル番組「人類ZEROの未来!」は日本テレビ系28日午後7時58分から放送される。 (毎日新聞デジタル)

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