MD松尾のヒット解析:「白騎士物語」が予想通りのトップ “嵐効果”でWiiパーティも

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが5~11日のヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

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 シミュレーション、スポーツなど今週はさまざまなジャンルの注目作が目白押し。そんな中でトップと予想しているのは、アーケード版も人気を集めている「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード ビクトリー」(Wii、スクウェア・エニックス)。アーケード版のユーザーだけでなく、おなじみのモンスターによる迫力のバトルを楽しみにしている「ドラクエ」シリーズのファン、アーケード版に興味はあったけれど、子どもにまじって遊ぶのは……と敬遠していたユーザーと幅広い層の支持を集めそう。2位は「ファイアーエムブレム新・紋章の謎 光と影の英雄」(DS、任天堂)か。熱狂的なファンを中心に安定した実績を残しているシリーズで、今回も期待できそう。3位は「実況パワフルプロ野球2010」(PS3、KONAMI)と予想。シリーズ初のPS3版ということもあり、予想を上回る予約が入っています。また、カプコン久々のRPG「ラストランカー」も注目。「ファイナルファンタジー7」の野島一成さんら人気クリエーターが集合して作り上げただけあって、質の高い作品に仕上がっています。シリーズ初のPSPタイトルとなる「桃太郎電鉄タッグマッチ 友情・努力・勝利の巻!」(ハドソン)もロングセラーとして期待が持てそうです。

 ◇5~11日の結果

 予想通り人気RPGの新作「白騎士物語−光と闇の覚醒−」(PS3、SCE)がトップに立ちました。美しいグラフィックと遊びやすいゲーム性は、現在のPS3のユーザーとなっているサラリーマンを中心としたライトゲーマーにぴったり。PS3本体の売れ行きも前週の約3割増と、ハードの売り上げにも貢献してくれました。2位はパーティーゲームの「Wiiパーティ」(Wii、任天堂)。こちらも予想通りの大人気で、CMキャラクターの「嵐」が掲載されたカタログだけ取っていくお客さんがいるなど“嵐効果”は絶大でした。今後もお盆などイベントシーズンが控えておりロングセラーするでしょう。3位は「牧場物語 ふたごの村」(DS、マーベラスエンターテイメント)。想定の倍以上を売り上げています。男の子向けのタイトルが多かったこともあり、小学生の女の子を中心に人気を集めました。

 ◇ランキングは次の通り(5~11日・TSUTAYA調べ)

1位 白騎士物語−光と闇の覚醒−(PS3)

2位 Wiiパーティ(Wii)

3位 牧場物語 ふたごの村(DS)

4位 イナズマイレブン3 スパーク(DS)

5位 イナズマイレブン3 ボンバー(DS)

6位 太鼓の達人DS ドロロン!ヨーカイ大決戦!!(DS)

7位 ウイニングイレブン2010 蒼き侍の挑戦(PS3)

8位 スーパーマリオギャラクシー2(Wii)

9位 ウイニングイレブン2010 蒼き侍の挑戦(PSP)

10位 ラブプラス+(DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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