山田孝之:4年ぶり連ドラ主演で強面闇金業者に 30センチの断髪も「闇金ウシジマくん」

ドラマ「闇金ウシジマくん」に主演する山田孝之さん(左)と原作の主人公・ウシジマ  (c)2010 真鍋昌平・小学館/「闇金ウシジマくん」製作委員会・毎日放送
1 / 1
ドラマ「闇金ウシジマくん」に主演する山田孝之さん(左)と原作の主人公・ウシジマ  (c)2010 真鍋昌平・小学館/「闇金ウシジマくん」製作委員会・毎日放送

 格差社会の現実を鋭く描き、累計販売250万部を超える大人気コミック「闇金ウシジマくん」が、俳優の山田孝之さん主演で、連続ドラマ化されることが12日、明らかになった。4年ぶりの連続ドラマ主演となる山田さんは、短髪にメガネ、あごひげという強面(こわもて)の闇金経営者・丑嶋馨(うしじま・かおる)になりきって、現代社会の闇を暴くダークヒーローに挑む。10月からMBS、TBS系の深夜枠で全9話を放送予定。

あなたにオススメ

 「闇金ウシジマくん」は、真鍋昌平さんが04年から「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載、累計250万部を発行しているマンガ。連載開始直後から、日本社会の「格差問題」や「ワーキングプア」など現代社会の闇を真正面から描き、大きな反響を呼んだ。

 山田さんが演じる丑嶋は、トゴ(10日で5割)という違法な高金利で金を貸す闇金「カウカウ・ファイナンス」の社長で、頭脳明せき、冷静沈着、卓越した判断力と実行力を持ち、部下たちを統率している。他の金融会社から融資を断られた不良債務者たちを容赦なく追い込んでいきながら、債務者たちの新たな活力を目覚めさせるというダークヒーローだ。

 ドラマは、自意識過剰なマンガ家志望のフリーターや同僚の目を気にして見えを張り続けるパチンコ依存症の主婦ら堕落した生活を送る債務者たちが、安易に債務を重ね、やがて転落していく姿をリアルに描く。カウカウ・ファイナンスの新入社員・大久保千秋を片瀬那奈さん、丑嶋に絶対的服従と尊敬の念を抱く会社のナンバーツー役をやべきょうすけさん、元ホストのイケメン社員役を崎本大海さんが演じる。主題歌は3人組バンド「鴉(からす)」を起用した。

 山田さんは「(髪の毛を)切ったのは30センチ以上です。伸ばしていたのも切ったのも役作りのためです。丑嶋の独特の存在感を出すためには、ビジュアルを似せる必要があると思ったので近づけました」といい、特にメガネにはこだわったという。脚本を読んで「テレビドラマでここまで描いていいのかなと思いつつ、さすが深夜ドラマだな」と思ったという山田さんは「人間って、最低で面白い。人間の恐ろしさ、愚かさを感じてほしい。闇金には手を出すな」と語っている。

 ドラマ「ナニワ金融道」シリーズや「カバチタレ!」、昨年は映画「カイジ」を手がけた山口雅俊プロデューサーは「映像化不可能というか、しちゃダメ!と関係各方面から怒られ諭されたマンガをやっと映像化できました。これを見れば闇金で借りようなんて絶対に思わないはず(たぶん)。お金の価値、お金の怖さ、それを超えた人間の尊厳を教えてくれるドラマです」とコメントしている。(毎日新聞デジタル)

マンガ 最新記事