相武紗季:10年後は子だくさんの肝っ玉母さん? 映画「NECK ネック」に主演

自分でマシンを作るなら家事が万能な「お母さんロボット」がいいという相武紗季さん
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自分でマシンを作るなら家事が万能な「お母さんロボット」がいいという相武紗季さん

 “胸キュンホラー”と銘打たれた映画「NECK ネック」(白川士監督)で主演を務める相武紗季さん。人気覆面作家・舞城王太郎さんの書き下ろし小説が原作で、相武さんが演じる白衣姿の変わり者の大学院生・真山杉奈がお化けを生み出す「ネック・マシーン」を開発する……というストーリーだ。「ファニーフェースなのでまさかホラーにお呼びが掛かるとは思わなかった」という相武さんに、撮影中のエピソードや女優像について聞いた。(細田尚子/毎日新聞デジタル)

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 今回の役の依頼があったとき、「これまでになかった役だし、すごく面白そうだった」と期待に胸がふくらんだという。「どちらかというとファニーフェースなので、シリアスな芝居をしていても『笑うな』と言われるタイプだったんです。だから、まさかのキャスティングで、撮影に入るのが楽しみでした」と未知の世界に足を踏み込んだ。

 役作りは「テンションを落とさないように。でも、やり過ぎて見ている人が引いちゃうようなものにはしたくなかったので、バランスが難しかった」という。ホラーだが、題材は明るいので、現場も和気あいあいとした雰囲気だった。「スタッフさんは特撮とかもあるので、セッティングに時間をかけて、時間に追われて大変だったと思いますが、演じる私たちは本当にノリノリで楽しんでました。とくに(溝端淳平さん、栗山千明さん、平岡祐太さんらとの)4人のシーンはどれも楽しかったですね。待ち時間も本番になっても関係性は変わらず、楽しく芝居ができました」と振り返る。

 相武さん演じる杉奈が「ネック・マシーン」の実験台にする、杉奈にあこがれている大学生・首藤友和を演じた溝端さんとは「実際にも4歳年下の溝端さんは“可愛い弟”という感じで、撮影中も下らないことを話しながら笑ってました」と映画の中と同じく何でも言い合える姉弟のような関係で過ごせたという。

 もし自分が杉奈のようにマシンを作る才能があったら?と聞くと、「今日の夕飯は中華がいいと思ったら、帰った時間にさっと出してくれるお母さんみたいなロボットかな」と夢見ていた。

 映画の見どころは「ジェットコースターのような、遊園地のアトラクションのような映画なので、映画館で見るというより、遊園地に行ってアトラクションに乗りに行く感覚で見てください」とメッセージを送った。

 10年後は「家庭に入って子どももぼちぼち、仕事もぼちぼち、家庭菜園かなんかしているのが理想ですね。肝っ玉母さんになりそうなので、子どもが大人数だったら楽しいと思う」と将来像を語ったが、結婚は「理想とかないので、10年後にしているかも分からないんですけど、死ぬまでに一度はできるといいなあって」とあくまでマイペースだ。

 女優の仕事は「共演する俳優さんや女優さんには、みなさんから吸収したいところがあります。とくにキャリアが長い方々は尊敬するところが多いですね」とお手本が多いという。挑戦してみたい役は「もっと嫌われる役……。猟奇殺人犯とかやってみたいですね。アハハハハと笑いながらグサッとか(笑い)。今回の役も相当変わってますけどね」と前向きに語った。

 次回は、主演作が相次ぎ多忙な相武さんにオフの過ごし方や生き方などを聞く。

 <プロフィル>

 1985年6月20日、兵庫県生まれ。03年、ドラマ「ウォーターボーイズ」(フジテレビ系)で女優デビュー後、数々の映画、CM、ドラマで活躍。04年には「茶の味」(石井克人監督)で映画初出演。05年にNHK「どんまい!」で連続ドラマ初主演。ほかに「レガッタ~君といた永遠」(06年)、「華麗なる一族」(07年)に出演。07年には「歌姫」でギャラクシー賞マイベストTV賞グランプリを受賞。8月21日、「NECK ネック」がシネマサンシャイン池袋(東京都豊島区)など全国で公開され、続いて9月11日には主演映画「恋するナポリタン」(村谷嘉則監督)が公開される。

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