NHK教育で18年間放送されている人気アニメ「忍たま乱太郎」が、子役の加藤清史郎君の主演で実写映画化(三池崇史監督)されることになり、京都・太秦東映撮影所での撮影現場が20日、公開された。主人公・乱太郎役の加藤君は「たまにトラブルに巻き込まれるところが乱太郎と似ています。性格はまあまあ似てるかな。監督はすごく優しくて、いつもお世話になっています(笑い)」と語り、「たまに大勢でケンカしちゃいます。(きり丸役の林)遼威くんともする。大体ものの取り合いとか。ぼくが止めに入ると、みんな年上だからガツンと言われちゃったりします……」と明かした。
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連日の猛暑の中、太秦東映撮影所のセットでは、忍者のたまご“忍たま”の衣装に身を包んだ子どもたちが元気いっぱいに駆け回り、シーンの合間にはみんなではしゃいだりスタッフにいたずらしたりとやんちゃぶりを発揮しながらも、本番が始まると一転、三池監督の指示にしっかり返事をするなど役柄同様に“修業”に励んでいる。学校が夏休み中の加藤君は「宿題は現場でやっています。ほかのみんなは宿でやっていたけど、最近みんなも現場でやりはじめてます。休み時間にはみんなとハイパーヨーヨーとかで遊んだり、得意な子に教えてもらったりしてます」と現場の様子を語っている。
三池監督は「子どもはいらいらしますね。うそです、楽しいです。子どもはやればやる度に良くなるし、成長するので止めなきゃいけない。いろんな子どもがいるので、ばらばらの個性がつまったクラスにしています。子ども同士は時々ケンカになったりもして仲良くて、大人が管理しすぎない現場です。ぼくはいつも変わらず平常心で挑んでいますが、大人のキャストのほうが子どもよりも自由にやっています。普段できない子どもっぽいことをやったり、全開ですね」と明かした。
また、メガホンをとった映画「十三人の刺客」(9月25日公開)で、第67回ベネチア国際映画祭コンペティション部門への正式出品も決まっている三池監督は、映画「忍たま乱太郎」について「映画の質としてはカンヌ向き?(笑い)でも、デジタル処理に時間がかかるので公開ギリギリになりそうです。来年の全国の夏休みが映画祭だと思って作ってます」とコメントしている。
原作は尼子騒兵衛さんのギャグマンガ「落第忍者乱太郎」(朝日新聞出版刊)で、1986年から朝日小学生新聞で連載中。コミックスは47巻で累計800万部を突破、NHK教育テレビでのアニメ放送も93年から続いている国民的作品。今回の映画で初めて実写化される。戦国時代の忍術学園を舞台に、一流忍者を目指す主人公・猪名寺乱太郎(いなでら・らんたろう=加藤君)やきり丸(林遼威君)、しんべヱ(木村風太君)といった学園の生徒たちの奮闘を描く。山田先生役で寺島進さん、土井先生役で三浦貴大さんも出演しており、生徒役の8~10歳の子役たちなどを含めキャストは総勢80人以上。7月のクランクイン後、同撮影所や京都市内、滋賀県や兵庫県でのロケを行い、今月末にクランクアップ予定。11年夏にワーナー・ブラザース映画の配給で全国ロードショー公開。(毎日新聞デジタル)
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