07年にウェブ上で連載され、最終回までに3600万閲覧されたという韓国のヒットマンガが原作。これまで「シルミド/SILMIDO」や「公共の敵」といったオリジナル作品を手掛けてきたカン・ウソク監督がメガホンをとったサスペンスミステリー「黒く濁る村」が20日公開された。
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20年間、音信不通だった父の訃報(ふほう)を聞いて、父が暮らす村を訪れた主人公のヘグク(パク・ヘイルさん)。村長(チョン・ジェヨンさん)をはじめとする村人たちは、父の死因を明らかにしようとせず、それどころか、ヘグクをあからさまに疎んじる。その様子にただならぬものを感じたヘグクは、しばらくの間、村に残って父の死因を探ることにする。やがて彼は、30年前に起きた集団殺人事件をはじめとする、村に隠されたおぞましい過去を知ることになる。
過去と現在を行き来しながら事件の真相が明らかになっていく。30年前に起きた殺人事件の真犯人は? 事件の真相は? 先の読めない展開にゾクゾクさせられるが、実のところ、謎が多過ぎて見終ってももやもや感が残った。最終的には見た人が解釈しろということだろうか。だが、これだけは言える。人間の清い心も、汚れた心と交じり合えばあっという間に濁ってしまう。そんな人間の弱さや愚かさ、恐ろしさを表現した作品なのだと。
時間の流れを示すテロップがほとんど出てこないために、そのシーンが一体いつ起こっていることなのかが分かりにくいのが難点。登場人物たちの容姿の変化に注意を払いながら見ることをお勧めする。20日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(毎日新聞デジタル)
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