ラノベ質問状:「ダンタリアンの書架」 極端な愛情と豊富な罵倒のバリエーション アニメ化も

三雲岳斗さん作、Gユウスケさんイラストで、1日に発売された「ダンタリアンの書架」6巻(角川書店)の表紙
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三雲岳斗さん作、Gユウスケさんイラストで、1日に発売された「ダンタリアンの書架」6巻(角川書店)の表紙

 話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、悪魔の力を封じた本の図書館の管理人の少女と、その封印を解くことのできる青年を描いたファンタジー「ダンタリアンの書架」(三雲岳斗著、Gユウスケ画)です。角川書店スニーカー文庫編集部の成戸泰介さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 「ダンタリアンの書架」は、悪魔の力を封じられた書物「幻書」の図書館「ダンタリアンの書架」の管理人の少女ダリアンと、ダリアンの胸の錠前の封印を解くことのできるただ一人の鍵守りの青年ヒューイの2人の物語です。この2人が「幻書」にまつわる事件に関わっていくというお話で、さまざまな趣向をこらした「幻書」が各回を彩ります。悪魔の力を持つレシピ集、飛び出す絵本、日記、小説、さまざまな魔導書などなど。

 そしてもちろんヒロインのダリアンがかわいいこと。小さくても、胸に錠前、ドレスと甲冑(かっちゅう)が一体化したような衣装で動きまわるダリアンは存在感抜群です。「本」と「スイーツ(特にあげパン)」への極端な愛情も楽しく。なんといっても、ダリアンは読書家なので、各回ヒューイへの罵倒の言葉のバリエーションが実に豊富。いろんな意味でたまらない出来だと思います。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 スニーカー文庫の小説雑誌「ザ・スニーカー」の連載企画としてスタートしたこともあり、読み切り短編で、どこから読んでも楽しいというコンセプトから生まれました。1巻の第4話「Episode 0」が、ダリアンとヒューイの出会いを描いた物語なので、これを読んでさえいれば、どこから読んでもOKという仕組みです。結果的には、ここを読んでなくても、大丈夫なくらい、どこから読んでも楽しい作りになっています!

 −−編集者として、この作品にかかわる喜び、大変なことについて教えてください。

 とにかく、各話新しい題材、仕掛けがあり、物語の幅が広いので、次にどんな話が来るか、というのが、まず一読者としていつも楽しみです。意外な真相、意外な犯人という期待も裏切られることがありません。

 一方、各話それぞれ趣向をこらしたアイデアが投入されるということは、つまりアイデアの消費も大きいわけで、そこが一番大変なところです。これは、つまり三雲先生が圧倒的に大変なのですが。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 コミックス版が、「少年エース」で阿倍野ちゃこさんによる「ダンタリアンの書架」、「コンプエース」で瀬菜モナコさんによる「ダンタリアンの書架 ダリアンDays」がそれぞれ連載中で、どちらも単行本1巻が発売中です。そして、スニーカー文庫「ダンタリアンの書架6」は12月1日発売です。

 刊行にあわせて「ダリアン冬のあげパンまつり」を開催中です。サイン色紙、特製あげパン皿、図書カードの豪華賞品が計203人に当たります。コミックス2点、スニーカー文庫6点が対象商品。キャンペーン帯の応募券2枚で応募できます。こちらもぜひご応募ください。

 なにより、「ダンタリアンの書架」はアニメ化企画進行中! 制作はあのガイナックス! なるべく早い段階で、より詳細な情報をお知らせできれば……と考えています。舞台の20世紀初頭の英国がどう描かれるかも楽しみですが、ダリアンがどう動きまわるのかがなにより見逃せない! 続報にご期待ください。

 角川書店 第五編集部 スニーカー文庫編集部 成戸泰介

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