お笑い芸人の桜塚やっくんが自ら書き下ろした小説「美女(ビジョ)men(メン)」(青月社)で小説家としてデビュー。発売を記念して5日、SHIBUYA TSUTAYA(東京都渋谷区)で小説デビュー先行発売記念握手会を行った。自らボーカルを務める女装バンド「美女men Vlossom」のメンバーと共に登場した桜塚さんは「本出したよ!」と言いながら自信満々で登場。芸人や役者の“小説家ブーム”について、桜塚さんは「あたいは先に書いていた。水嶋ヒロくんとかが書いてるって言ったときは、『先を越された』と思ったけれど、あたいが先に出してやった!」とライバル心をむき出しにした。
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桜塚さんは「あたいと女装した子たちでバンドを組んだ。この子たちが主人公。内容はフィクションだけど、あんた、読むんだよ!」と呼びかけた。小説家デビューとバンド活動について、「同時多発テロみたいな感じ? どっちが先かといったら、こっち(小説)かな。バンドメンバーもそろえつつ、小説も書きつつ、執筆は4カ月かかった」と話した。初めて書いた小説は「書き終わったら出版社に『長すぎる』と言われた。あたい芸人だから、余計なギャグ入れちゃう」と苦労を語った。
桜塚さんの処女作となる「美女men」は、「美女men Vlossom」をモデルにした本格エンタメ小説。事務所から戦力外通知を受けた売れない5人組ロックバンドのボーカル・薬丸はやけになって酔いつぶれ、気が付くと怪しい女装サロンのソファーで女の姿になっていた。女装サロンオーナーのばあさんによる厳しい女装訓練を経て、さえない5人のロックバンドはガールズバンドとして脚光を浴びることに。男としての葛藤やメンバーとの確執、5人それぞれの生活の崩壊や恋。武道館ライブまで上り詰めた彼らがステージで起こした行動とは……というストーリー。
「美女men Vlossom」は、桜塚さんことサクラがボーカルを務める女装バンドで、ベースの伊織さん、ギターのなつきさん、キーボードの透chさん、ドラムのRUIさんの5人組。24日に桜塚さんが「女装の先輩」とあおぐ歌手のIZAMさんの「Melty Love」をカバーして、ネット配信し、25日には初ライブを行うという。桜塚さんは「IZAMさんは飲みの席だったんですが、カバーすることを『いいよ』って2秒でOKしてくれた」と話していた。
握手会には事前予約者と渋谷近辺で券を受け取った限定計150人が参加した。同小説は、SHIBUYA TSUTAYAとアマゾンで5日先行発売、9日より全国書店にて一斉発売される。価格は1300円。「美女men Vlossom」は、11年2月にCDデビュー予定。(毎日新聞デジタル)
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