MD松尾のヒット解析:TSUTAYA年間1位はニュー・マリオ 2位がFF13 据え置きゲーム久々上位

年間ランキング1位に輝いた「ニュー・スーパーマリオブラザーズWii」(C)2009 Nintendo
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年間ランキング1位に輝いた「ニュー・スーパーマリオブラザーズWii」(C)2009 Nintendo

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている松尾さんに、年間ランキング(09年12月~10年11月)を元に、今年のゲーム市場を振り返ってもらった。

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 1年間のランキングということで、トップの「ニュー・スーパーマリオブラザーズ Wii」(Wii、任天堂)を筆頭に、長期間にわたって売れるタイトルが上位につけました。「ポケットモンスターブラック・ホワイト」(ポケモン)や「ドラゴンクエスト6」(スクウェア・エニックス)など、上位10位内にDSタイトルが5作品と半数を占めていますが、20位まで広げてみると、PSPとPS3が5作品ずつ、Wiiが4作品ランクインしていることが分かります。

 1位が「ニュー・スーパーマリオブラザーズ Wii」、2位が「ファイナルファンタジー13」(PS3、スクウェア・エニックス)と、据え置き機のタイトルが数年ぶりにワンツーを飾りました。「龍が如く4」(セガ)、「北斗無双」(コーエーテクモゲームス)など、特にPS3が目覚ましい躍進を遂げたといえるでしょう。また、Wiiも「マリオ」で獲得したユーザーが拡販につながっています。特に人気グループ「嵐」を起用したテレビCMの効果は絶大でした。据え置き機が復活の兆しを見せたといえるかもしれません。

 ただ、09年と比べると売り上げが落ちています。08年と比べるとわずかに上昇しており、「ドラゴンクエスト9」や新型PS3などの発売があった09年が良すぎたと考えた方が正しいかもしれません。また、新型機「ニンテンドー3DS」の発売が年末商戦期ではなかったことも正直厳しかったと思います。そのため、今回は集計外ですが、今年の年末商戦で「モンスターハンターポータブル3rd」(PSP、カプコン)の人気が目立つ結果となっています。

 振り返ってみると、これまでにない新しいタイプのライトユーザーが増えている印象があります。マニアックとされる一人称視点シューティング(FPS)の「コールオブデューティ ブラックオプス」(PS3、スクウェア・エニックス)を遊んでいた同じユーザーが、人気RPG「テイルズ オブ グレイセスf」(同、バンダイナムコゲームス)を購入するといった具合に、ジャンルを問わず、こだわりもなく単純に面白いものを探す傾向があります。これまでのゲームユーザーなら興味を引かれる初回特典や限定版に興味を示さない一方で、先入観も持たず新規タイトルでも手に取ることがあるユーザーで、ネットなどの口コミを参考にすることが多いようです。DSがブレークしたあたりでみられた傾向ですが、最近また目立ってきています。

 こうした“新人類”をどれだけ取り込めるかがより一層重要になってくるといえるでしょう。11年はPS3の市場もようやく成熟期に入ってくるでしょうし、何といっても「ニンテンドー3DS」の発売で市場が元気づけられるのではと期待しています。

 ◇ゲームソフト年間ランキング(09年12月1日~10年11月30日・TSUTAYA調べ)

1位 ニュー・スーパーマリオブラザーズ Wii(Wii)

2位 ファイナルファンタジー13(PS3)

3位 ポケットモンスターブラック(DS)

4位 ポケットモンスターホワイト(DS)

5位 ドラゴンクエスト6(DS)

6位 ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2(DS)

7位 トモダチコレクション(DS)

8位 キングダム ハーツ バース バイ スリープ(PSP)

9位 メタルギアソリッド ピースウォーカー(PSP)

10位 龍が如く4(PS3)

11位 GOD EATER(PSP)

12位 レイトン教授と魔神の笛(DS)

13位 北斗無双(PS3)

14位 Wii Party(Wii)

15位 ファンタシースターポータブル2(PSP)

16位 スーパーマリオギャラクシー2(Wii)

17位 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村(PSP)

18位 ワールドサッカーウイニングイレブン2010(PS3)

19位 戦国BASARA3(PS3)

20位 スーパーマリオコレクション スペシャルパック(Wii)

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