顔などを殴られ大けがをし、公演への出演を無期限で見合わせている歌舞伎役者の市川海老蔵さん（33）が28日、東京都内のホテルで会見を開いた。海老蔵さんは、東京地検に傷害罪で起訴された住所・職業不詳、伊藤リオン被告（27）と、トラブルの原因となったといわれる元暴走族リーダーとの間で成立した示談について、深澤直之弁護士が同席して説明した。（毎日新聞デジタル）
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−−複数に殴られたかもと言っていたが、捜査はどうなったか
深澤弁護士 伊藤被告の単独で行ったという文言があったが、事実確認ができないので複数、単独でということは削除していただいた。
−−お酒を断つか。
海老蔵 お酒と言うことは考えたくございません。お酒を飲むということはいま考えていません。
−−弁護士から強く示談を勧められたのか。
私は暴力をふるった記憶がございません。しかし客観的に証明できない。これ以上、やったやらないということを続けていくことは、さらにたくさんの方にご迷惑がかかる。世の中の方もお騒がせしてしまう。示談を考えた方がいいという意見もあり、それでいいのかという話もし、松竹の方、父とよく話し合いました。その結果、こうなったので、この結果で納得をしています。
−−今も被害者だと思っているか。
私としては暴行を受けたことによる被害者ということは変わっていない。
深澤弁護士 複数いて海老蔵さんは1人であった。血まみれで死ぬかと思ったという事件。彼は被害者でございます。
−−金銭のやり取りは。
深澤弁護士 一切ないと先ほどから、強く申し上げております。
−−リーダーへの暴行があったのかなかったのかはっきりしないのでは。
暴力をふるったということは一切記憶にございません。
−−復帰はいつごろ？ どれぐらい謹慎すればいいと思っているか。謹慎中に何をするか。
私としては申し上げる立場にありません。いつごろどうということは考えておりません。まず人として父の意見を聞いたり、勉強しなさいとさまざまな方からいろんな本を頂戴（ちょうだい）した、そういうものを読み、自分を見つめ直したい。
−−ためになった本は。
ありますが、何だったかというのはここではちょっと。
−−松竹への損害は。
深澤弁護士 損害が生じていれば、損害賠償請求権が松竹さんにはあります。
−−今の体調、後遺症は。
顔面のまひとしびれが残っています。そうしたものが消えるか消えないかはお医者さんから断言できないので祈りましょうと言われました。からだで痛いなという部分もある
−−示談について、自身の酒癖の悪さを認めているが被害者ではあるが、被害に遭うまでのプロセス、一因として自身の酒癖の悪さがあると解釈していいか。
はい、そうです。挑発ということはなかったと思いますが、3週間前は全く記憶にございませんでした。警察や検察の方からこうであったのではと言われ、記憶をたどったところ、そういったことを言ったかもしれないと思った。素直に認めなければいけないと思っている。
−−酒癖が悪いということの根底にストレスなどあるか。
酒癖が悪いというだけ。
−−飲んだらいつも酒癖が悪い？
量が多かったり、楽しいという延長上。
−−前回の会見の時にトラブルの一因、暴力行為、けがをさせる要因があったのではと言われ、明白に否定されました。さきほどは記憶があいまいと言っていた。なぜあの時ははっきり否定したか。
あの時私はそれが本当だと思っていた。うそ偽りなくそう思っていた。時間がかかっていろいろ聞かされ、たどっていって、そういうこともあったかもしれないと思った。
−−あのときは、すべて記憶していたと思っていたのか。
すべてではないが、そういったこと（要因）はなかったと思っていた。
−−捜査側からこうであったのではないかと指摘されたというのは、具体的にどんなこと？
6階と11階という問題。本当に6階だったか、11階ではなかったかと指摘があった。11階に上ったという指摘があり、よくよく思い出したところ、11階に上がった記憶があると思い出した。そういう記憶をたどっていくと、どういう会話をしたかなどと言われ、11階に上がったということを認識しなければいけないと思ったようなことがあった。
−−自宅でどのような生活をしているか。稽古（けいこ）はしている？
家の外には出づらい環境。ルームランナーを購入させていただき、家の中でやっている。（稽古よりも）人としてのことを考えなければいけない。そこから出直さなければいけない。
−−灰皿にテキーラは本当だったのか。
記憶はございません。検察の方からも言われていません。酔っぱらっている方にお水を飲ませたのは事実。
−−伊藤被告と面識は。
ありません。
＜海老蔵さん、深々とお辞儀をして退場＞
