渥美清さん主演の国民的映画シリーズ「男はつらいよ」(山田洋次監督)を題材にしたパチンコの新機種「CR男はつらいよ~寅次郎人情篇~」(三洋物産)の発表会が24日、東京都内で開かれ、マドンナ役の歌手のリリーとして4本に出演した浅丘ルリ子さん(70)らがトークショーを行った。浅丘さんは「山田さんに『寅さんとリリーを結婚させて』と何回も言った」といい、「(2人の仲の)続きを見たいのにね。何であそこでお別れしなくちゃならなかったの」と寂しげな表情。「でも(夫婦に)なりそでならないのが(いいのかも)」と自らを納得させていた。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
当時の衣装を借りたという、法被にジーパン姿で登場した源吉役の佐藤蛾次郎さん(66)は、撮影秘話を初披露。「(実生活で)結婚式を挙げてないんです。そしたら(映画の中で)監督が、近所に結婚のあいさつ回りに行く娘の役にかみさんを使ってくれた。撮影が終わって『衣装(部屋に)行け』と言われて行ったら紋付きはかまがあって、『全員で写真を撮ろう』と。渥美さんの取材に来ていた篠山紀信さんが撮ってくれた。宝ですよ、本当に」と語った。寅さんを地でいく人情話に、自らもシリーズのファンで司会を務めたブラザートムさんは目を潤ませる一幕もあった。
ゲストには、NHKBS放送で全作品が放映された際に解説を担当した映画監督の山本晋也さん(71)も登壇。山本さんは「10分のつもりで試打を始めたらいつのまにか3時間たっていた」とすっかり「人情パチンコ」にはまった様子だった。パチンコをやらないという浅丘さんだが、山本さんが詳細を説明すると「そうすると『確変』になるの?」と用語が飛び出し、会場を驚かせた。
シリーズは、1969年に第1作「男はつらいよ」が公開されてから、95年の「寅次郎紅の花」までの全48作。“一人の俳優が演じたもっとも長い映画シリーズ”として、83年にギネスブックに認定されている。(毎日新聞デジタル)