薬屋のひとりごと
第33話 先帝
3月7日(金)放送分
1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、アジアの港町を舞台に、じゃじゃ馬の令嬢と、イカサマ紳士との出会いを描いた都戸利津さんのマンガ「燈港(トウラン)メリーローズ」(白泉社)です。
あなたにオススメ
「鬼滅の刃」 「無限城編」3つのポイント
20世紀初頭、3週間の船旅のすえに、令嬢のアゼリアはアジアの港町・燈港に着いた。母の遠縁で家庭教師をしていたエドガーを訪ねるためで、頼りはエドガーからの手紙だけ。気が強く行動力があるものの、世間知らずの面があるアゼリアは、見知らぬ異国でトラブルに巻き込まれるが、その前に現れたのは正体不明で、つかみどころのないオーガストという優男だった。あてもないアゼリアは、彼を頼って異国で過ごすことになる……というストーリーだ。
燈港は約100年前を舞台にした架空の港町ですが、当時アジアに実在した外国人居留地や港町の資料を徹底的に集め、当時の建物や人々の風俗、服装などをリアルに再現するよう心がけました。
ファンタジーや時代物の作品を構想するとき、普通はキャラクターや設定から考えるかと思いますが、作者の都戸利津さんは「建物の素材から考える」と言い切るほどこだわりの人。そんなこだわりがいたるところに込められた、中世欧風の建物と漢字の看板とヤシの木が同じフレームに入る燈港の風景には、今までに一度も目にしたことがない魅力と、「そこにいる気分」を感じていただけるのではないかと思います。
また混とんの町にふさわしく、起きる事件、出会う人々も怪しいものばかり。それでもさっぱりして前向きな主人公・アゼリアのおかげで息苦しさを感じることなく読んでいただけるかと。もっとも彼女のナイト役のオーガストが誰より怪しいのですが……。2人の他にも奇麗な13歳の双子やドジっ子メイド、オレ様な御曹司があなたをお待ちしています。
謎だらけの第1巻ですが、都戸さんは若手ながらストーリー構成力は僕が知るマンガ家さんの中でも一番と言って良いほど。お付き合いいただければ、この先も決して後悔させません!
勝ち気だけれど素直なアゼリアと、背後に謎がたくさん隠されていそうなオーガスト。最初こそ衝突したものの意外と相性が良さそうな2人。今後どう信頼が結ばれていくのでしょうか。舞台となっている燈港の雰囲気にも心引かれます。1巻ではキャラクターがそろうまでのプロローグといった印象ですが、その中でもアゼリアの心の動きにぜひ注目していただきたいですね。物語にもキャラクターにも少しずつ謎がちりばめられており、続きが気になる作品です。
堀越耕平さんの人気マンガ「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」の公式スピンオフが原作のテレビアニメ「ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-」で、アーティストの…
「ジャンプSQ.(スクエア)」(集英社)で連載中の加藤和恵さんの人気マンガ「青の祓魔師(エクソシスト)」の連載開始15周年を記念した初となる展覧会「青の祓魔師展」が、3月11日に…
集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中の松本直也さんの人気マンガが原作のアニメ「怪獣8号」に登場する市川レノのキャラクターPVが3月10日、YouTubeで公開…
永野護さんの人気マンガ「ファイブスター物語」(KADOKAWA)のコミックス最新18巻が3月10日に発売された。フィルモア帝国がナカカラ防衛戦に臨み、戦場で窮地に陥るクリスティン…
人気アニメ「ドラえもん」の第44作となる劇場版最新作「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」(寺本幸代監督)が3月7日に383館で公開され、3日間で観客動員数が約57万人、興行収入…