松本人志:監督最新作「さや侍」がロカルノ国際映画祭に出品 特集企画で過去作も上映

「さや侍」を撮影中の松本人志さん
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「さや侍」を撮影中の松本人志さん

 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんの映画監督最新作「さや侍」が、8月3~13日にスイスで開かれる「第64回ロカルノ国際映画祭」に出品され、映画祭の目玉「Piazza Grande Section」で上映されることが分かった。また、今回の出品に伴い、「Matsumoto Cinema」というトリビュート企画が組まれ、松本さんの監督作品「大日本人」「しんぼる」も上映される。監督3作目にしてトリビュート企画が組まれるのは極めて異例。松本さんは「私にとって映画製作とは、頭の中で実った何かを、収穫の時期に一滴残らず搾り取るような作業だと思っています。そんな入魂の作品を、ロカルノ国際映画祭を通じて、海の向こうにいる多くの方々に楽しんでもらえるとうれしいです」と喜びのコメントを寄せている。

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「さや侍」は、刀のさやしか持たない“さや侍”の勘十郎(野見隆明さん)と娘・たえ(熊田聖亜ちゃん)の30日間の戦いを通して親子の葛藤ときずなを描く時代劇。あるきっかけで刀を捨てた勘十郎とたえは流浪の旅を続けていたが、脱藩の罪で懸賞金がかけられていたため追いつめられ、捕らわれる。殿様の前に連行された勘十郎は、成功すると無罪放免になるという「30日の業」に処される……という物語。モデルで女優のりょうさん、ミュージシャンのROLLYさん、お笑いコンビ「130R」の板尾創路さん、俳優の腹筋善之介さん、國村隼さん、伊武雅刀さんら豪華キャストの出演も話題となっている。

 ロカルノ国際映画祭は、カンヌ、ベネチア、ベルリンに並ぶ「世界4大映画祭」の一つで、「さや侍」は、約8000人を収容可能な大広場(ピアッツァ・グランデ)の野外広場で上映される。映画祭では、約300本の映画が上映されるが、野外広場で上映されるのは、1日に1~2本のみ。映画祭のアーティスティックディレクターのオリヴィエ・ペールさんは「松本監督はこれまで日本のテレビ界において、たぐいまれな才能で多大な人気を博してきました。映画の世界においては、わずか3作品ではありますが、常に新しい喜劇の開拓に努めていることがうかがわれます」と松本さんの業績をたたえ、「ロカルノにて、彼のような卓越したアーティストによる最高の作品と、彼の持つ素晴らしい想像力と才能を祝福できることを大変光栄に思います」と称賛の声を寄せている。

 松本さんの映画監督第2作目「しんぼる」は、約50の海外の映画祭に招待を受け、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭では審査員特別賞など2冠を獲得しており、ロカルノ国際映画祭にも注目が集まっている。「さや侍」は6月11日から全国で公開される。(毎日新聞デジタル)

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