ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが「朗読倶楽部」の活動報告と名作を紹介する「乙葉しおりの朗読倶楽部」。第36回は、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記・飛島(ラピュタ)」だ。
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皆さんこんにちは、乙葉しおりです。
新学期、9月に入って、暦の上ではもう秋に入りました。
暑い日が続いていますし、朗読倶楽部でも先生がうちわであおいでいたり、部長さんがアイスを欲しがったりで、全然そんな気はしないんですけど……。
皆さんは夏休みの間、どこかに出かけましたか?
忙しくて休めなかった!……という方はお疲れさまです(>_<)
学生の私は40日も休んでしまって、なんだか申し訳ない気分になってきたりもしますけど、がんばった分は、きっとどこかで自分に帰ってきてくれると思います(^−^)
私はあんまり暑い日が続いたので、気分転換と避暑で鍾乳洞(しょうにゅうどう)に行ってきました。
外は強い日差しで肌が真っ赤になっちゃいそうなくらい暑いのに、中は二の腕を抱えちゃうくらいに涼しい……というか、寒いんですよね。
ライトに照らし出された鍾乳石がとってもきれいで、立ち止まってじっくり見ていたいんですけど、通路は狭いですし、あんまりじっとしていると、後ろが詰まって、迷惑をかけてしまうので、入り口に戻ったところでまた入り直して、合計3周もしてしまいました。
そんな感じでずっと寒いところにいたので、外に出たときはあまりの温度差に軽くめまいが……(>_<)
皆さんは私みたいにならないよう、注意してくださいね?
ではここで朗読倶楽部のお話、「初めての夏合宿」最終回です。
部長さんとみかえさんの頑張りを見て奮起した私でしたが、いざ校庭に戻って練習となると、やっぱり周りばかり気になってしまいます。
でも、このままでは何も変わりませんから、私なりに工夫してみることにしました。
まず、周りの人たちを野菜だと思って……と考えたんですけど、これはダメでした。
だって、ナスやカボチャは歩いたり叫んだりしないですよね……。
頭の中を楽しいことでいっぱいにすれば、周りが気にならなくなるはず……でしたが、いざ実践すると思い出し笑いをしてしまって、かえって周りの人たちに変な目で見られることに……。
他にも幾度かの失敗を繰り返した後、私は「目をつぶって読む」という結論にたどり着きました。
何度も繰り返し読んだ「銀河鉄道の夜」なら、暗唱だってできます。
最初は見えない怖さがありましたが、やがて少しずつですけれど声を出して朗読できるようになったのです。
でも、読み終えたところで先生のご指摘が。
「どんな本でも暗記してから朗読するわけにはいかないだろう?」
全くその通りです……。
こうして、私たち朗読倶楽部の初合宿は終了しました。
自分の直すべき弱点に正面から向き合えた、とても有意義な3日間でした。
ただ、その後弱点を完全に克服したのかと言われると……私はまだできていないような(>_<)
……と、いうところで、今回はここまでです。
次回からまた、新しいお話になりますのでよろしくお願いしますね(*^^*)
■しおりの本の小道 ジョナサン・スウィフト「ガリバー旅行記・飛島(ラピュタ)」
こんにちは、今回はジョナサン・スウィフトさんの「ガリバー旅行記」から、第3編にあたる「飛島(ラピュタ)」をご紹介します。
主人公の医師レミュエル・ガリバーさんの旅行記をつづったこのお話は、1726年にイギリスで発表されました。
時代を超えて多くの人に読まれ、何度も映像化されただけでなく、後に続く多くの作家にも影響を与えたと言われています。
ガリバー旅行記は大きくわけて四つのお話から成り立っています。
まず第1編が「小人の国リリパット」……「ガリバー」と聞いて多くの人が想像するのは、このお話で描かれる、小人たちに捕らわれてしまうガリバーさんのシーンではないでしょうか?
次に、第2編が「巨人の王国ブロブディンナグ」……前回のお話とは正反対に、すべてが大きい巨人の国に迷い込んでしまうお話です。
ひとつ飛んで第4編が「馬の国フウイヌム」……、この国では馬が知的文明を持ち、人間は「ヤーフ」と呼ばれる馬の家畜として描かれています。
そして、第3編が今回ご紹介する「飛島(ラピュタ)」です。
航海中、海賊船に襲われて漂流したガリバーさんは、空に浮かぶ大きな島「ラピュタ」の住人たちに助けられ、しばらく世話を受けることになります。
彼らは常に考えごとをしていて、「たたき役」と呼ばれる召使が彼らをたたいてあげないと、がけから落ちてしまうくらい没頭していました。
そこまで彼らをとりこにする考えごと、それは人類を発展させる新しい発明。
ただし、それらの発明はとても役にたちそうにない上に、現在の生活をないがしろにしてしまうようなものばかりだったのです……。
このお話は、全体を通して人間社会に対する強い風刺を読み取ることができます。
ジョナサン・スウィフトさんは風刺作家であり、祖国アイルランドを経済政策で支配した当時のイギリスに対する批判が作中に込められていました。
でも、この風刺の部分、そのまま現代にも通じるものがあると感じてしまうのは、気のせいではないはずです……。
※本コラムをしおりさんが朗読する「乙葉しおりの朗読倶楽部」がiPhoneアプリ「朗読少女」のコンテンツとして配信が始まりました。1話約20分で250円。
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