シリーズ累計5800万本を売り上げている人気ゲーム「ドラゴンクエスト」(ドラクエ)の展覧会「誕生25周年記念 ドラゴンクエスト展」(10月8日~12月4日)の一般公開を前に7日、東京都港区の六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリーでプレス内覧会が開かれた。ゲームの世界さながらに職業を選択し、「冒険の書」を手に巡回するアドベンチャー・コーナーや、鳥山明さんによるキャラクターデザイン原画の展示、人気キャラクター「スライム」の肉まんなどオリジナルメニューを扱う「LUIDA’S BAR(ルイーダの酒場)」など三つのエリアを楽しむことができる、“ゲーム史上初の本格的な展覧会”だ。
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「ドラゴンクエスト」シリーズは、86年に第1作が発売されて以来、世界で5800万本を超える人気RPG。ゲームクリエーターの堀井雄二さんがシナリオとゲームデザイン、マンガ「ドラゴンボール」の鳥山明さんがキャラクターデザイン、作曲家のすぎやまこういちさんがゲームの曲をそれぞれ担当している。
展覧会は、「伝説の冒険(第1章)」「導かれし記憶(第2章)」「新たなる旅立ち(第3章)」の3章にわかれており、第1章では、戦士、魔法使い、僧侶、武闘家の中から職業を選択し、「冒険の書」を手に「ドラクエ」の25年の歴史をたどる。最後は職業ごとの武器を持ち、仲間と協力して巨大な竜王と対決し、伝説の勇者をめざす参加体験型のゲームを用意。また、「冒険の書」に書かれたヒントをもとに会場内に隠された謎の答えをすべて見つけると、スライムが描かれた缶バッジ「勇者の証」がもらえる。
第2章では、堀井さん直筆の制作仕様書や、鳥山さんのキャラクター原画、すぎやまさんの楽譜などを展示。シリーズが巻き起こした社会現象などについても、当時の資料や記事を交えて詳しく紹介する。第3章では、ファンにおなじみの「ルイーダの酒場」をイメージした「LUIDA’S BAR」で、スライムの顔をした「スライム肉まん(350G)」や、奇妙な“手”が印象的な「マドハンドのハヤシライス(1080G)」、「エルフののみぐすり(750G)」など、オリジナルメニューを用意。ゲーム内硬貨「G(ゴールド)」で販売するなど、ドラクエの世界観を味わうことができる。そのほか、「ドラクエ」25周年記念グッズや、スライムなどのモンスターのグッズ販売も行う。
この日行われた開会式には、堀井さんとお笑いコンビ「麒麟」が登場。「麒麟」の田村裕さんは、「ドラクエで現実社会でできない冒険をして、勇気をもらい、現実社会で勇気がわく瞬間がありました」と昔の思い出を振り返ると、すかさず川島明さんは「相方は勇気を持って公園に飛び出していった」と田村さんの“家がなかった時代”について触れ、笑いを誘っていた。堀井さんは、「ごく少人数で作り始めたんですが、こんなに長く愛されて感謝の気持ちでいっぱい」と感謝し、「友達とゲームしたとか、いろいろな思い出があると思う。“勇者”だったときの気持ちを思いだしてほしいと思う」とユーモアたっぷりにアピールした。最後に、堀井さんらはスライムなどがあしらわれた「ドラゴンクエスト25周年バースデーケーキ」のケーキカットを笑顔で行った。
展覧会は、10月8日~12月4日に開催。入館料は一般1800円(高校生・大学生1300円、4歳~中学生800円)で、午前11時~午後10時まで。なお、金曜・土曜・祝前日は午後11時まで。 (毎日新聞デジタル)