歌手の河村隆一さんが16日、田中芳樹さんのSF小説を舞台化した「銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟編」の制作発表に登場。後に「魔術師ヤン」「奇跡のヤン」と呼ばれる戦術の名将、自由惑星同盟のヤン・ウェンリーを演じる河村さんは原作の大ファンといい、「プライベートで買い物に出かけても、友人と食事をする時でも、『ヤン・ウェンリーだったらこういうオーダーはしないかな』なんて考えたりしています」と常に役柄を意識していることを明かし、「ファンを裏切らないように頑張って演じていきたい。すごくワクワクしています」と意気込みを語った。
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「銀河英雄伝説」は、田中芳樹さん原作の壮大なスペースオペラで、銀河帝国の“常勝の天才”ラインハルトと自由惑星同盟の“不敗の魔術師”ヤンの2人の天才の対決を中心に銀河の興亡を描いた大作。88年からアニメ化され、本編110話、外伝52話、劇場版3作が製作された。マンガ化、ゲーム化もされている。昨年、俳優の松坂桃李さん主演で「銀河帝国編」として初めて舞台化された。「銀河帝国編」は、松坂さん演じる銀河帝国側のラインハルトの目線で描かれ、その後、2本のスピンオフ作品も上演された。
今回の「自由惑星同盟編」は河村さん演じるヤン、自由惑星同盟側の視点で描かれ、その後、今年中に2本の舞台が行われる予定。河村さんのほか、馬渕英俚可さん(ジェシカ・エドワーズ役)、野久保直樹さん(ジャン・ロベール・ラップ役)、大澄賢也さん(ムライ役)、天宮良さん(アレックス・キャゼルヌ役)、中川晃教さん(オリビエ・ポプラン役)、松井誠さん(ワルター・フォン・シェーンコップ役)、西岡徳馬さん(シドニー・シトレ役)らが出演する。
ヤンの親友であるラップ役の野久保さんは、「ヤンの親友と言うことで、すごい大役をいただきました。今の自分の力の120%を必ず出したいと思います」と意欲十分で、ラップの婚約者ジェシカ役の馬渕さんは「河村さん演じるヤンと野久保さん演じるラップとは同級生で、密かな三角関係。現実では絶対にあり得ない、夢のようなシチュエーションがあるのでとても楽しみ。反戦運動に立ち上がる意志の強い女性でもあるので、そのへんもしっかり演じたい」と笑顔で抱負。西岡さんは「原作を読んで、マンガもアニメも見たが、人間の性(さが)みたいなものを扱ってるものだなと思って、すごく深い、いいお芝居ができるんじゃないかと思ってます。今からこのメンバーでどう作ろうかとワクワクしているところ」と期待していた。
この日は、原作者の田中さんも駆けつけ、河村さんがプロデュースした今作のテーマ曲「Searching for the light」も初披露された。「銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟編」は、東京国際フォーラム・ホールCで4月14~22日、NHK大阪ホールでは同月28~29日に上演予定。(毎日新聞デジタル)