大阪府出身の大学生、新井貴子(きこ)さん(21)がグランプリに輝いた第44回「ミス日本グランプリ決定コンテスト」(日本ミスコンテスト事務局)の会場には、新井さんの父親、プロ野球名球会会員でオリックス2軍監督の宏昌さんの姿もあった。貴子さんの姉の寿枝さんが昨年度の同コンテストでミス着物を受賞しており、2年連続での娘の受賞に周りから求められて娘2人と一緒に写真撮影に応じた宏昌さんだったが、貴子さんは「(受賞後も)父の顔は、いつもと変わらないです」という表情。さっさと檀上を下り、「先帰るぞ」と娘2人に呼びかけ、“いぶし銀”といわれた現役時代と変わらぬ姿をみせた。
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コンテストで貴子さんは100%の力を出せたという自己PRで、スポーツ選手である父の影響で、バレーボールやアルティメットなど、さまざまなスポーツに挑戦したことを話し「スポーツで培ったあきらめない心で、明るく元気なミス日本になりたい。スポーツはこんなにも人を感動させられる。スポーツで、最後まであきらめない心、ねばり強い気持ちを学びました」と熱を込めて語った。
ミス日本への挑戦は、昨年度、ミス着物に選ばれたお姉さんの存在が大きかったという。「尊敬する女性を聞かれたら真っ先に挙げます」という姉の寿枝さんを「追い越したい」という思いと、自分から何かに挑戦したいという思いで応募。寿枝さんからは「話し方について厳しく言われました」と振り返った。コンテスト後に取材に応じた寿枝さんは妹の受賞に「裏で号泣していました。まさか(グランプリを)いただけるとは思わなかった」と喜び、「こう見えて妹はすごく負けず嫌い。もっと頑張らないと、隣に立てない……」とまぶしそうに話した。
貴子さんはグランプリを取った喜びを、昨年の11月に乳がんで亡くなった母・裕紀さんへ「お母さん、取ったよ」と呼びかけた。受賞後の父親の様子について寿枝さんは「(受賞については)話しません。華やかな舞台は嫌いなんです。そういう舞台は母が好きでした」と笑顔で明かした。
貴子さんの将来の夢は「世界中で活躍できるモデル」といい、あこがれの人物は「世界でご活躍されている冨永愛さん。日本を代表するモデルになりたいので、日本のことをもっと学んで、中身も外見も極めていきたい」と意気込んだ。(毎日新聞デジタル)