MD松尾の月間ヒット予測:「ワンピース海賊無双」、PS3アクション過去最高へ 12年3月

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 1年前を振り返ると、東日本大震災にみまわれた11年の3月はここ5年で最悪な年よりもさらに低い結果となりました。自粛ムードに加え、ビッグタイトルの延期も相次ぎ、例年の3月の実績には程遠い結果だったといえるでしょう。

 さて今年の3月はハード市場が若干落ち込み、ソフト市場は明るいと予測しています。ハード市場は、台数的には昨年並みに売れるものの、3DS本体の1万円値下げの分金額ベースでは落ち込むという分析です。

 3月のソフト市場で断トツの人気と予想しているのが、やはり「ワンピース海賊無双」(PS3、バンダイナムコゲームス)です。大ヒットマンガが、同じく大ヒット作の「無双」シリーズでのゲーム化ということでPS3のアクションゲームとしては過去最高の売り上げが見込めそう。予約も20歳前後を中心に好調に伸びています。

 「ワンピース海賊無双」に続くのは「クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編」(PSP、セガ)か。久々の「龍が如く」シリーズの新作ということもあり、幅広いユーザーを取り込めそう。月末発売のためわずか3日間の集計となりますが、「キングダムハーツ3D ドリームドロップディスタンス」(3DS、スクウェア・エニックス)も上位に食い込むでしょう。女性層を中心に3DS本体もけん引しそう。ロングセラーとしても期待しています。

 個人的には「ストリートファイター X 鉄拳」(PS3・Xbox360、カプコン)も期待の1本。「ストリートファイター2」をきっかけにこの業界に入ったということもあって、格闘ゲームを代表する「ストリートファイター」と「鉄拳」という2大タイトルがメーカーの垣根を越えてコラボするのはうれしい限り。今後も、こういった“夢のコラボ”がゲームジャンルを問わず、もっとさまざまな形で実現してほしいですね。

 ◇12年3月のヒット予測

1位 ワンピース海賊無双(PS3)

2位 クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編(PSP)

3位 キングダムハーツ3D ドリームドロップディスタンス(3DS)

4位 機動戦士ガンダム UC 特装版(PS3)

5位 ストリートファイター X 鉄拳(PS3)

6位 プロ野球スピリッツ 2012(PS3)

7位 シャイニング・ブレイド(PSP)

8位 メタルギア ソリッド スネークイーター 3D(3DS)

9位 新・光神話 パルテナの鏡(3DS)

10位 デビル メイ クライ HDコレクション(PS3)

 ◇参考資料 11年3月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 真・三國無双6(PS3)

2位 ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー(PSP)

3位 ドラゴンクエストモンスターズ2 プロフェッショナル(DS)

4位 侍道4(PS3)

5位 ファイナルファンタジー4 コンプリートコレクション(PSP)

6位 レイトン教授と奇跡の仮面(3DS)

7位 SDガンダム ジージェネレーション ワールド(PSP)

8位 ファンタシースターポータブル2 インフィニティ(PSP)

9位 モンスターハンターポータブル3rd(PSP)

10位 戦国無双 CHRONICLE(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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