マンガ質問状:「四月は君の嘘」 苦労したのはレコーディング? マンガ大賞候補作

新川直司さんのマンガ「四月は君の嘘」(講談社)1巻の表紙
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新川直司さんのマンガ「四月は君の嘘」(講談社)1巻の表紙

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、少年少女が音楽を通じて互いに成長する姿を描き、「マンガ大賞2012」の候補作に選ばれた新川直司さんの青春恋愛マンガ「四月は君の嘘(うそ)」です。「月刊少年マガジン」(講談社)編集部の山野史郎さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 ピアノをやめてしまった元天才少年が、一人の少女と出会い、少しずつ再生していく……。そんなお話です。14歳の少年少女たちが生み出す“青春感”があふれんばかりに詰まっています。演奏シーンも外せません。森川ジョージ先生をして「音が視(み)える」と言わしめた臨場感満点の描写、必見です!

 −−作品が生まれたきっかけは?

 前作「さよならフットボール」終了後、いろいろなアイデアや着想を新川先生と話し合ってきました。当初は全く別ジャンルの作品(まだナイショです)を考えていましたが、編集長からの「青春ものを読みたい」とのリクエストもあり、このテーマとなりました。

 −−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。

 作品が始まって日が浅いので、そんなにはないのですが……、レコーディングですかね。作品の中の曲を実際に奏者に弾いてもらって、YouTubeで公開しているんですが、この収録が長い!!  調律だけで最低2時間! 曲の出来に納得がいかなければ奏者自ら何度もやり直す……音楽は奥が深すぎます。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 今後は主人公の公生が、ピアノのコンクールに出場します。長いブランク、音が聴こえなくなるというハンデ、強力なライバルたち……コンクールという名の戦場に帰還した、元天才少年は、どんな音を表現するのか? ご注目ください!  公生たちの恋と友情も、もちろんたっぷり盛り込まれる予定です!

講談社 月刊少年マガジン編集部 山野史郎

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