女優の長澤まさみさんが24日、東京・渋谷の「タワーレコード渋谷店」で開催された映画「モテキ」ブルーレイ&DVD発売記念イベントに大根仁監督とともに登場。長澤さんが演じた主人公を翻弄(ほんろう)する小悪魔キャラの“みゆき”について大根監督は「まさみちゃんにコンプレックスを聞いたら『私は何もかもに自信がない』と言っていたので、それでみゆきというキャラが見えました」と話すと、長澤さんは「この仕事を始めて優等生の役が多く、そういうふうに見られることも多かった。自分はそんな役ほどしっかりしていないし、本当の自分はそうではないというものがあって、それで自分に自信がなかった」と明かした。
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イベントは第1弾「ハートがバクバクしちゃう『モテキ』トーク!!」と題され、長澤さんと大根監督が撮影や映画のシーンを振り返りながらトークショーを行った。大根監督は、長澤さんについて「3、4年前からこの子は救われたがっていると思った。本格的に思ったのは『曲がれ!スプーン』(09年)のあたり。『いよいよ俺が救ってあげないと』と確信を持ちました」と話して会場を笑わせ「今までのイメージの役は窮屈なんだろうなと思っていた。でも、まさみちゃんの女優を開眼させたというより、ただきっかけとしてまさみちゃんの殻にヒビを入れたくらい。そしたらまさみちゃんがバーンとはじけて出てきた。素っ裸で」と語った。
映画では長澤さんの美脚も強調したみゆきのファッションも話題になったが、大根監督は「映画に出ている麻生久美子さんのだんなさんでもあるスタイリストの伊賀大介さんと8時間話し合ってみゆきのファッションを考えました。まあ8時間話し合った割には『生足を出そう』という結論になって」と明かした。
長澤さんは、“小悪魔”キャラのみゆきについて「演じる側としてはその役に愛着を持つので、周りの人から“ビッチ”と言われて初めて気付きました。私の役ビッチなんだーって」と話し「みゆきという人はうまくいろいろなことをこなせる人で、浮世離れもしているなと思ってたけれど、自信がないという部分もあると分かってから、みゆきの明るさが腑(ふ)に落ちてみゆきというキャラクターができあがっていきました」と役作りについて語った。
「モテキ」は08~10年に「イブニング」(講談社)で久保ミツロウさんが連載したマンガで、コミックス累計発行部数200万部を突破している人気作。映画は、突然異性にモテまくる“モテキ”が到来した31歳の草食系男子、藤本幸世の喜びと戸惑いを、軽快なJ-POPなどの音楽に乗せて贈る恋愛ストーリーで、ドラマ化された原作のラストから1年後の世界が描かれている。毎日映画コンクールでは主人公の幸世を演じた森山未來さんが男優主演賞に、ブルーリボン賞では長澤さんが助演女優賞に、作品そのものが日本アカデミー賞話題賞に輝くなど数々の賞を受賞した。
ブルーレイ&DVDは豪華版(2枚組み)がメーキング映像など映像特典、大根仁監督書き下ろし日記「続・モテ記」収録のブックレット、音声特典付きで、ブルーレイが7035円、DVDが6090円。通常版はブルーレイ4935円、DVD3990円で発売中。なお、「モテキ」ブルーレイ&DVD発売記念イベント第2弾「大根仁監督&川村元気プロデューサーの『モテキ』裏話!」が31日、「タワーレコード新宿店」で開催される。(毎日新聞デジタル)
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