対国際テロ捜査の諜報(ちょうほう)部隊・警視庁公安部外事課の活躍を描いたNHKドラマ「外事警察」の映画版「外事警察 その男に騙されるな」(堀切園健太郎監督)が2日、公開された。ドラマに続き脚本を古沢良太さんが手がけた。東日本大震災後の日本と韓国を舞台に核がからむ展開。冷徹に任務を遂行する渡部篤郎さん演じる主人公の“公安の魔物”住本にゾクゾクする。
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朝鮮半島からウランが流出したという情報が入ったころ、震災後の日本の研究施設から核に関する軍事機密データが盗まれた。住本健司(渡部さん)は外事警察から追放されていたが、再び呼び戻され、ソウルである男を追うことになる。その男、科学者の徐(田中泯さん)は26年前に祖国に帰った在日二世で、日本の核開発のすべてを知る人物。住本は徐の娘の生存情報を餌に日本に連れ帰る。一方、住本班は金正秀(イム・ヒョンジュンさん)が密輸をしていることを察知。韓国のNIS(国家情報院)との攻防が始まった。住本はその件を探るために、彼の日本人妻・果織(真木よう子さん)を利用する……。
「朝鮮半島」と「核」という難しい題材、光と闇を強調した映像で緊張感をさらに盛り上げている。物語の中心に「親子」を据えたことで、国家を超えた人間の情があふれ出ている。だからこそ、その情までをも任務のために利用する住本に背筋がゾワッとするのだが、渡部さんのやり過ぎない芝居がいいバランスで、まじめ人間を象徴するかのような眉間のしわに、どこからどこまで信じていいのか翻弄(ほんろう)されながら見る心地よさがある。真木さん、田中さん、尾野真千子さんの熱演にも圧倒される。硬派で、かつエンターテインメント性が高く、見ごたえたっぷりの邦画を久々に見た気がする。2日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開中。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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