マンガ質問状:「ちぃちゃんのおしながき」 居酒屋での打ち合わせで誕生 作者の長電話の相手は…

大井昌和さんの4コママンガ「ちぃちゃんのおしながき」(竹書房)1巻の表紙
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大井昌和さんの4コママンガ「ちぃちゃんのおしながき」(竹書房)1巻の表紙

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、小学生でありながら実家の小料理屋「みづは」の板前を務める少女ちぃちゃんと、そのママや店を訪れる人々の心温まる日々のやりとりを描いた大井昌和さんの4コママンガ「ちぃちゃんのおしながき」です。4コママンガ誌「まんがライフオリジナル」(竹書房)編集部の矢野広敏さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 「みづは」はのんべえでお人よしな三葉ママと、お料理上手な小学生板前ちぃちゃんが母娘で切り盛りしている小料理屋。金欠学生さんから頑固おじいちゃんまで、愉快なお客さんでいっぱいの人気店です。早くに亡くなったパパの分まで、今日も母娘で明るく楽しく営業中♪ 一見さんも大歓迎の、ほのぼのあったか4コマです。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 初打ち合わせで、大体概要が決まりました。当時先生が連載されていた「ひまわり幼稚園物語 あいこでしょ!」の子供の表現がとても魅力的だったので、何か子供が主人公の4コマにしたいな、と思っていまして。顔合わせも兼ねて居酒屋での打ち合わせだったのですが、飲みつつ食べつつ、「お料理がうまい子とかいいな、居酒屋とかもいいですね、タイトルはテーマ性があるといいかも……(目の前の品書きを見つつ)『おしながき』とか加えますか」といった感じで割とサクサクと進みました。

 −−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。

 最近はめっきり夜の打ち合わせ(兼飲み)は減ったのですが、以前は夜遅くでも原稿取りついでにちょくちょく飲んでいました。ですが、だんだん先生が電話で長時間中座することが増えるようになりまして。お疲れ会を兼ねて年末に飲んだ時には、「ちょっとゴメン、大事な電話が……」といってそのまま3時間くらい取り残されたことも。その後すぐ結婚式に招待されて、電話のお相手が奥様だったと知ることになりました。今でも大井先生はかなりの愛妻家です。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 11月17日に最新刊9巻が発売されます。4コマ、描き下ろしはもちろん、実写お料理企画など盛りだくさんの内容です。今回の実写企画は、マンガで出てきたちぃちゃんの料理を再現してみました。巻数も長くなっていますが、毎巻どこから読んでも楽しめるように心がけていますので、未読の方にも新刊をお手にとっていただけたら幸いです。

 竹書房 まんがライフオリジナル編集部 矢野広敏

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