女優の高岡早紀さんが5日、東京都内で行われた舞台「阿修羅のごとく」の製作発表会見に共演の浅野温子さん、荻野目慶子さん、奥菜恵さん、加賀まりこさんらと共に出席。一部週刊誌に、借金問題から昨年末に失踪したままと報じられた高岡さんの夫の告白記事が掲載されたことについて、報道陣から問われた高岡さんだったが、加賀さんが「かわいそうにね、それはなしにしようね」と報道陣に一喝。それでも「記事は読みましたか?」などと食い下がる報道陣に、高岡さんは「私は家族をとても大切にしています!」と大きな声でコメントした。
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また、会見で4人の女優陣の印象について加賀さんが「修羅を秘めているように感じる」と語ったことにちなみ、「具体的にどんな?」と問われた加賀さんは、「修羅を秘めていない女優さんなんていない方がいいです」とキッパリ。「具体的に彼女たちの生活を知るわけもないので、当然いろんなことがあって今がある。それがすてきなんです」と高岡さんをフォローする場面もあった。
「阿修羅のごとく」は、向田邦子さんの名作ドラマが原作。静かに定年後を過ごす父親、しとやかな母、それぞれの人生を送る4人の娘たち。一見平穏そうな家族を、ひそかに渦巻く嫉妬(しっと)や疑念を繊細に描く物語。長女役を浅野さん、次女役を荻野目さん、三女役を高岡さん、四女役を奥菜さん、母親役を加賀さん、父親役を林隆三さんが演じる。
会見には、林さんや演出の松本祐子さん、向田さんの妹でエッセイストの向田和子さんも出席。豪華女優陣との共演に、奥菜さんは「今日控室に入ったときにあまりの皆さんのオーラに高揚して鼻息が荒くなった」と興奮気味。高岡さんも「素晴らしい女優さんたちに囲まれて、いろいろ勉強させていただけたら」と意気込んだ。
夫に先立たれ、華道の師匠として生活し、出入りしている料亭の主人と不倫中という役どころの浅野さんは、「普通あんまりこういう役は私にまわってこない。私の役は慶子ちゃんが、慶子ちゃんの(次女)役は私がやるのがいい。キャスティングが普通とちがうから、私にとってはとってもチャンス」と笑顔を見せた。
一方、恋愛下手で、潔癖症の独身女性という役どころの高岡さんは、「(役柄が高岡さんに)ぴったりだと思います」とコメント。会場から失笑が漏れると、「なんでそんな失笑なんですか?」とふくれながらも、「私自身、男性に対してとても消極的な役柄はまず来ません! ぴったり来るように頑張りたい」と話していた。
同公演は、「ル テアトル銀座 by PARCO」(東京都中央区)で13年1月11~29日、「森ノ宮ピロティホール」(大阪市中央区)で13年1月31日~2月3日、名古屋・名鉄ホール(名古屋市中村区)で13年2月9~10日に上演予定。チケットは17日から一般販売開始。(毎日新聞デジタル)