大ヒット中の劇場版アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の公開を機に、マンガ「新世紀エヴァンゲリオン」の電子コミックの売り上げが伸びていることを、角川グループホールディングスの角川歴彦会長が30日明らかにした。東京都内で開かれた文学賞「山田風太郎賞」などの贈賞式のあいさつで語ったもので、電子化された書籍のうち電子書籍が占める割合は一般的に約5%であるのに対し、エヴァは劇場公開以降、既刊(1~12巻)全体の売り上げのうち電子書籍が20%にも上っているという。電子書籍のメディアミックス効果を示す事例として注目される。
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角川グループ傘下で電子書籍事業を手掛けるブックウォーカー(東京都千代田区)によると、1~12巻は既に電子書籍化済み。今月発売されたコミックス最新13巻もエヴァQの公開日の17日に合わせて配信を始めたところ、好調に推移したという。同社は「電子書籍はメディアの特性上、まとめて購入しやすかったのではないか。今は1万ダウンロード以上ある電子書籍も出ている」と話している。
同日は、角川グループ主催の「山田風太郎賞」と「横溝正史ミステリ大賞」「日本ホラー小説大賞」の贈賞式が行われ、山田風太郎賞を受賞した冲方丁(うぶかた・とう)さん、窪美澄さんらが出席した。主催のあいさつに登場した角川会長は、電子書籍でも力を持つ大手ネット通販「アマゾン」と2年間にわたり激しいやりとりをして電子書籍販売の契約にこぎ着けたことを明かしながら、アマゾンに電子書籍でバーゲンをしてほしくないと要求したことを明かした。(毎日新聞デジタル)
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