AKB48:前田卒業、東京ドーム、チーム再編、相次ぐ脱退……激動の12年を振り返る

 前田敦子さんが8月27日、東京・秋葉原のAKB48劇場でメンバーとして最後の劇場公演に出演し、05年12月8日の初日から“不動のセンター”として立ち続けてきたステージでAKB48としての活動に笑顔で終止符を打った。(C)AKS
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 前田敦子さんが8月27日、東京・秋葉原のAKB48劇場でメンバーとして最後の劇場公演に出演し、05年12月8日の初日から“不動のセンター”として立ち続けてきたステージでAKB48としての活動に笑顔で終止符を打った。(C)AKS

 今年もさまざまな話題を振りまいた人気アイドルグループ「AKB48」。“不動のセンター”といわれた前田敦子さんの卒業をはじめ、結成以来の悲願だった東京ドーム(東京都文京区)での公演の実現、海外や姉妹グループへの移籍を含む大幅なチーム再編、メンバーの卒業や脱退なども相次いだ。AKB48の激動の1年間を振り返った。(毎日新聞デジタル)

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 3月、AKB48に激震が走った。絶対的エースだった前田さんが、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)での公演最終日に卒業を発表。3日間のコンサートでは、悲願だった東京ドーム公演の決定、SKE48の松井珠理奈さん、NMB48の渡辺美優紀さんのAKB48への加入……と重大発表が続いたが、最終日には“絶対的エース”の卒業という衝撃が待っていた。

 6月の選抜総選挙は、前田さんというライバル不在により大島優子さんが圧勝。若手メンバーやSKE48勢の躍進とともに、篠田麻里子さんが後輩らに向けて放った「つぶすつもりで来てください」という挑発発言も注目された。また、前回9位の指原莉乃さんが4位に大躍進。“へたれキャラ”の卒業を宣言したが、直後に過去の熱愛が報じられ、HKT48へ移籍するという衝撃的展開もあった。

 8月には、AKB48結成以来の悲願だった初の東京ドーム公演「AKB48 in TOKYO DOME ~1830mの夢~」を開催。高橋みなみさんがAKB48グループの総監督に就任し、チームA、K、Bのキャプテンがすべて代わり、チーム4は解散、宮澤佐江さんらが中国・上海のSNH48に海外移籍するなど大幅なチーム再編が発表された。ファンの間には動揺も広がったが、悲願の達成、前田さんの卒業というタイミングでの新体制の発表はインパクト十分だった。

 8月26日の東京ドーム公演最終日には、卒業を直前に控えた前田さんが「AKB48は私の青春のすべてでした」と涙ながらに約4万8000人のファンに別れを告げ、翌27日には秋葉原のAKB48劇場でメンバーとして最後の劇場公演に出演。05年12月8日の初日から“不動のセンター”として立ち続けてきたステージで、「最高の7年間でした」と笑顔であいさつし、AKB48としての活動に終止符を打った。

 9月には、高橋みなみさんが音楽番組で「AKB48の第2章」の幕開けを宣言し、前田さん卒業後の新体制でのさらなる飛躍を誓った。恒例となった第3回じゃんけん大会では、次世代エースの呼び声も高い“ぱるる”こと島崎遥香さんが優勝。大島さんと松井珠理奈さんのダブルセンターも披露されたが、ポスト前田への関心も高まっている。

 12年はCD売り上げでも好調を維持した。2月に発売した「GIVE ME FIVE!」から12月に発売した「永遠プレッシャー」まで今年のシングル5作はいずれも100万枚を突破し、11年2月の「桜の木になろう」以来10作連続でミリオンを達成。8月に発売した4枚目のアルバム「1830m」も150万枚を出荷、5月にリリースされた「真夏のSounds good!」はAKB48のシングルとしては歴代最高の210万枚を出荷するなど、破竹の勢いを見せた。

 ソロデビューも相次ぎ、2月の渡辺麻友さん、5月の指原莉乃さんに続き、10月には松井咲子さんが全編ピアノ曲のアルバムでデビュー。12月には河西智美さんもソロデビュー曲「まさか」を発売。高橋さんや柏木由紀さんのソロデビューも発表されるなど、今年も個々のメンバーの活躍が注目された。

 一方で、今年は前田さんだけでなく、平嶋夏海さん、米沢瑠美さんがグループを脱退したのをはじめ、スーパー研究生として注目を集めた光宗薫さんも10月に活動辞退を発表。「DA PUMP」のISSAさん宅に泊まったことを認めた増田有華さんも12月にAKB48を卒業した。さらに、ソロデビューが決まったばかりの河西さんも卒業を発表するなど、姉妹グループも含めて、メンバーの脱退や活動辞退が相次いだ年でもあった。

 姉妹グループの話題も抱負だった。「SDN48」は3月に所属メンバー全員が卒業。SKE48は総選挙でも多数がランクインするなどし、勢いもそのままに年末の紅白歌合戦に単独出場するまでに成長した。NMB48もシングル首位を連発しており、HKT48も13年のデビューを決めた。姉妹グループの認知度は着実に上がっており、海外でも、インドネシア・ジャカルタのJKT48に続き、中国・上海にSNH48が誕生することも決まり、さらなる広がりを見せている。

 12年も残りわずかとなったが、30日には連覇の期待がかかる日本レコード大賞、31日には単独初出場のSKE48とともに第63回NHK紅白歌合戦に出場と、今年も最後の最後まで目が離せない。大躍進した11年、激動の12年をへて、“第2章”へと突入したAKB48。果たして13年にはどんな展開が待ち受けているのだろうか。

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