歌舞伎俳優の中村勘九郎さんが、14年1月に上演される舞台「真田十勇士」に主演し、俳優の松坂桃李さんと初共演を果たすことが5日、明らかになった。勘九郎さんは猿飛佐助、松坂さんは霧隠才蔵をそれぞれ演じ、映画「20世紀少年」「BECK」などの堤幸彦監督が演出を手がけ、舞台「浪人街」「ローマの休日」などのマキノノゾミさんが脚本を担当する。
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勘九郎さんは「僕は歴史が好きなので、『真田十勇士』のお話はもちろん知っていますし、この作品に出られることは光栄です」と喜びを語り、「特に真田幸村が好き。僕の本名が雅行(まさゆき)で、幸村のお父さんが昌幸(まさゆき)だっていうこともあって、子供の頃から身近に感じていました(笑い)」と意気込んでいる。
また、初共演となる松坂さんについても「霧隠才蔵の役のイメージに合っていると思う。お会いするのを楽しみにしています。立ち回りが結構多い舞台になるはずなので、自分が動けるか心配です。若い松坂さんに殺陣を担ってもらいたい。僕はあまり動かない佐助にしてもらおうかな」と冗談を交えつつ期待した。
一方の松坂さんも「もともとマネジャーと『霧隠才蔵をいつかやってみたい』という話をしていた翌日に、今回のオファーをいただきました。すごく驚いたし、鳥肌が立ちました」と出演を喜んでおり、勘九郎さんとの共演についても「表面的なことだけでなく、内面にあるものをご一緒させていただく3カ月という時間の中で盗めるだけ盗んでいこうと思っています。自分の財産になる作品にしたいです」と意欲を見せている。
真田十勇士は、戦国時代末期から江戸時代初期にかけて真田幸村に仕えたとされる猿飛佐助や霧隠才蔵ら10人の家臣で、これまで数々の映画やドラマ、舞台などで取り上げられてきた。脚本を担当するマキノさんは「原作となる物語自体も、史実ではなく架空のものですから、その意味ではいろいろと自由な発想ができるところが助かります。今までの『真田十勇士』とはひと味もふた味も違う新しい『真田十勇士』の物語を作りたいと思っています」と意気込んでいる。
舞台は14年1月から青山劇場(東京都渋谷区)で上演予定。(毎日新聞デジタル)