ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の空知英秋さんのマンガ「銀魂」の劇場版アニメ第2弾「劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ」(藤田陽一監督)が6日に公開された。「天人(あまんと)」と呼ばれる異星人に占領された江戸時代を舞台に、銀髪の侍・銀時や、その相棒でアイドルの追っかけが趣味の志村新八、美少女で怪力の宇宙人・神楽らが繰り広げるSF時代劇コメディーで、約3年ぶりの劇場版アニメは「完結編」と銘打ち、シリーズに携わってきた藤田陽一さんが監督を、原作の空知さんがストーリーとキャラクター原案を手がけたことでも話題だ。アニメ版「銀魂」の“ラストエピソード”として注目を集めている。
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「銀魂」は、同誌で04年に連載が始まった人気マンガで、コミックス累計発行部数4400万部を超えている。06年にアニメ化、10年には劇場版アニメ「劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」が公開された。自分の存在しない、もう一つの未来の世界へと投げ出されてしまった坂田銀時(声・杉田智和さん)は、崩壊している江戸の町並みを目の当たりにする。町にいるのは、貧しい人々や混乱に乗じて政府転覆を狙う攘夷(じょうい)志士、悪行を働くゴロツキら。さまよい歩く銀時は、「洞爺湖」の文字が刻まれた木刀でゴロツキをなぎ倒すメガネの青年と、銀時の着ていた着流しをあしらったチャイナ服をまとう女性と出会う。2人が志村新八(声・阪口大助さん)と神楽(声・釘宮理恵さん)の成長した姿であることや、旧知の人物たちの変わり果てた姿に驚く銀時。そして、過去と未来における衝撃の事実に直面し……という展開。
オープニングからその世界観にどっぷり浸らせてくれるパロディーが炸裂。そこから一気にシリアスな場面へと転換していく緩急をつけた展開で見る人のハートをわしづかみにする。また、登場人物たちの“変わり果てた姿”は必見。ビジュアルの面白さを追求した内容や人気作品のオマージュ的な笑い、そして完結編ならではの壮大な仕掛けなど、硬軟取り混ぜたテンポの良さはさすがといえる。迫力のバトルシーンに予想の上をいくストーリー展開は想像以上にダイナミック。藤田監督と原作者・空知さんの強力タッグが作り上げた今作は、涙あり笑いありアクションありと、アニメの大団円を飾るにふさわしい作品だ。6日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開中。(遠藤政樹/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もOKと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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