世界のトップモデルとして活躍し、昨年、ヒュー・ジャックマンさん主演のハリウッド映画「ウルヴァリン：SAMURAI」で女優デビューを果たしたTAOさん。現在放送中のWOWOWの連続ドラマW「血の轍」で日本のドラマデビューを飾り、パンツスタイルでビシッとキメたエリート刑事を熱演している。「血の轍」は未解決事件を巡る警察内部の刑事部と公安部の対立を描く相場英雄さんの小説が原作の骨太サスペンス。初めて日本の作品に出演するということで、撮影では「自分を追い込んでどっぷりつかった」というTAOさんに、着こなし術やリフレッシュ法、女性が輝き続ける秘訣（ひけつ）などを聞いた。

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　TAOさんは主演の谷原章介さんが演じる刑事部捜査1課の兎沢実の捜査に協力する捜査1課特殊班のエリート、坂上陶子を演じている。177センチの長身を生かし、パンツスーツを着こなし、高めのパンプスで颯爽（さっそう）と歩く姿が印象的な役どころ。演出では「ランウエーのようにまっすぐ歩いてきてと要求されたり」と、トップモデルとしてのキャリアを演技に生かしたシーンも登場する。

　刑事としてパンツスタイルの着こなしを「ジャケットがありなので、ジャケットとのバランスを考えて、セットアップ（上下そろい）のときは全身細くしてもらってシャープな感じに、上下が異なるときはわりとジャケットが大きいものにしたり、パンツを逆にすそが広がっているものにして上はまた違う形にしてもらうなど、スタイリッシュにしていただきました」と自身も意見を出してスマートにまとめたという。

　プライベートでのファッションについて「つい最近、シャネルのコレクションを見ていて、ウエスタンやフォークロアっぽい感じのものを久しぶりに見て、やっぱり時代って回っているんだなって。（ずいぶん前に流行したが）改めて見ると可愛いなと思って。今年、どこかで着てみたいと思っています」とモデルの顔で目を輝かせる。

　今回の撮影ではかなり自分を追い込んだという。「わりと自分ではいろんなことを同時にできる器用なタイプだと思っていたんですけど、今回に関しては全然。自分のスキルがついていけてなくていっぱいいっぱいになりました。こんなふうに撮影以外の時間も全部割いて長期間集中するということはモデルの仕事ではなかったので、新鮮でやりがいがあり、終わったときの充実感も格別なのでは」と手応えを感じているようだ。

　走り切ったあとには「全く（仕事と）関係ないお友だちと話をして癒やされたりとか、大学時代の友だちと他愛のない話をしたり、カラオケに行って発散したり」してリフレッシュしたいという。もしオフが1週間あったら、「今は温泉とかに行きたい。（群馬県の）草津が好きなんです。肌がつるつるになるので、お湯は熱いんですけどわりと好きで。外国人の友だちが来ると連れて行ったりしています。ニューヨークに帰ったときは、ロングアイランドとか、何もないところで、ビーチとかでゆっくりしたいですね」と笑顔で語った。

　普段の休日は「だらんとしてます（笑い）。でも、本当にワーカホリックというか、働いていないとそわそわして、それが2、3日と続くと心配になってきちゃうので、そんなにだらだらできない性質なんです。最近はレッスンを受けるのが好きで、ニューヨークに帰るとタップダンスを習っているんですけど、普段、あまり運動をしないのでレッスンがリフレッシュになっていますね」と明かした。

　最後に、女性がいつまでも輝き続けられる秘訣があるとしたら？と聞くと「私自身、楽しんで年を取りたいなと思っています。昔はこうだったのに、ああだったのに、きれいだったのにと振り返りたくはないなと思いますので。すてきだなと思う方ってしわがあって白髪があって、でもすごくその年代を楽しんでいる。40代、50代でそれぞれの楽しさを味わっているという女性に憧れていますので、自分でもそういうふうに年を取りたいなと思いますね」と将来に思いをはせていた。

　＜プロフィル＞

　1985年5月22日生まれ、千葉県出身。14歳で東京のモデルエージェンシーに所属。その後、パリに拠点を移し、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンなどでも活動。数々の雑誌、ランウエー、ワールドキャンペーンなどをへて、 世界のトップモデルとして活躍。2013年公開のハリウッド映画「ウルヴァリン：SAMURAI」で女優として映画デビュー。同作のDVD初回生産限定4枚組みコレクターズ・エディションは2014年1月8日リリース（発売元・販売元：20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン）。また、日本の連続ドラマ初出演となるWOWOWの連続ドラマW「血の轍」は19日から放送中。全4話。