話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、ゲームクリエーターのタカヒロさん原作、マンガ家の田代哲也さん作画で少年剣士と殺し屋集団の活躍を描く「アカメが斬(き)る!」です。スクウェア・エニックス「ビッグガンガン」編集部の小泉浩志さんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
インタビュー:筧美和子 30歳、原点のグラビアに立ち返った
−−この作品の魅力は?
腐敗した大帝国を倒すために立ち上がった、闇の殺し屋集団「ナイトレイド」の活躍を描くダークファンタジーで、言うなればファンタジー版「必殺仕事人」です。ナイトレイドは、「帝具」と呼ばれる超兵器を使って、帝国の悪党たちを成敗していきます。しかし、やがて帝国にも帝具使いの集団「イェーガーズ」が結成され、両者は血みどろの死闘を繰り広げることになります。原作のタカヒロ先生ならではの魅力的でかわいらしいキャラクターたちが、闇に生きる殺し屋の宿命として、メインキャラであってもあっけなく無残な死を遂げていきます。そのシビアな世界観、そして生き残るのは誰か、死ぬのは誰かという先の読めない緊迫感が読者を引き込みます。
原作のタカヒロ先生は、PCゲーム「真剣で私に恋しなさい!」などで人気のゲームクリエーター。先生にとって初めてのマンガ原作作品です。ゲームとは打って変わったダークファンタジーで、新境地を開拓しています。作画を担当する田代哲也先生は、これが連載デビュー作ですが、かわいらしいキャラデザインと迫力あるアクションで原作の魅力を膨らませています。
−−作品が生まれたきっかけは?
タカヒロ先生のゲーム「つよきす」をプレーして、メインキャラが魅力的なのはもちろんなのですが、本筋に絡まない脇のキャラたちまで個性豊かで、その描写が大変マンガ的で楽しく、「この人はマンガにすごく向いている人だ」と思い原作をお願いしました。当初は、「殺し屋の年上お姉さんたちに、見習い殺し屋の少年がこき使われる話」とうかがって、いわゆる美少女ゲーム的な楽しい作品をイメージしていたのですが、その後、とてもシリアスな内容が上がってきて驚きました。でも、その内容も非常に面白かったので進めていただきました。
−−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。
人気が出るまでは若干時間がかかりまして、1巻が発売されて少したって、若干苦戦気味だったころ、書店をお客として回っている時に、平台の整理をしていた店員さんたちが「アカメはもう片付けちゃいましょう」みたいな会話をしているのをたまたま聞いて、「ぐぬぬ」となった思い出があります。当時は悔しかったです。
−−今後の展開は?
外道な敵が登場して反響いただいている「帝都動乱編」は、さらに盛り上がっていきます。ご期待ください。
−−読者へ一言お願いします。
ついに待望のアニメ化が決定しました! アニメ公式サイト(http://akame.tv)ではティザーPVが公開中でして、動くアカメの姿をさっそく見ることができます。ぜひご覧ください。また、月刊「ビッグガンガン」では、本編の前日譚となる「アカメが斬る!零」を連載中です。殺し屋アカメ誕生の物語で、原作はもちろんタカヒロ先生の書き下ろしです。作画は戸流ケイ先生。本編に負けず劣らずハードな話が展開されています。こちらもぜひお読みください。
スクウェア・エニックス ビッグガンガン編集部 小泉浩志
コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベ…
吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんのマンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作テレビアニメ「柱稽古編」の第1話「鬼舞辻無惨を倒すために」がフジテレビ系で5月12日に1時間スペシャル…
人気野球マンガ「ダイヤのA(エース)」の第2部が原作のテレビアニメ「ダイヤのA actII」の続編が制作されることが5月18日、明らかになった。原作は、2022年10月に約16年…
アニソンの充実ぶりで知られるタワーレコード新宿店のアニメ担当バイヤー樋口翔さんが、アニソンの売れ筋や販売現場の生の声を伝える「新宿アニソンスコープ」。同店の5月5~11日の1位は…
人気アニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの完全新作劇場版「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」のフィナーレ舞台あいさつが5月18日、丸の内ピカデリー(東京都千代田区)…