名探偵コナン
#1143「乱歩邸殺人事件(後編)」
11月23日(土)放送分
話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は「アブソリュート・スローター」(安部飛翔さん作、saitomさんイラスト)です。朝日新聞出版の渡辺圭さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
なんといっても、主人公・静刃の戦いと成長につきます。“切断の絶対概念”を持つ静刃が、絶対的な魔神のノワールと出会い、妖魔や闇の眷族(けんぞく)との戦いに身を投じます。しかし、静刃は精神的にはまだまだ未熟。力の使い方や戦い方をノワールの下で学びながら、成長していきます。どうぞご期待ください。また、姉妹のほか、クラスメートら多数のヒロインにも注目です。
−−作品が生まれたきっかけは?
朝日新聞出版では従来の朝日ノベルズのほか、新たな読者層を開拓するため、四六判ソフトカバーのエンタメ小説に力を入れていく方針で、「アブソリュート・スローター」もその一翼を担うべく企画されました。ネット小説出身の作家さんを探す中、安部先生の「シーカー」(アルファポリス)を読んで、「まだ若くて粗っぽい部分もあるが、物語を書きたいという強い意志はあるな」と感じましたので、オファーをしました。
−−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか。
安部先生は読書がとにかくお好きな方で、ライトノベルのほかにもマンガやファンタジー作品をよく読まれています。弊社の作品でも岩本隆雄先生の「ミドリノツキ」というかなり渋い作品(傑作!)を好きだとおっしゃってくれたのには驚きました。
絵師のsaitomさんはとにかくクレバーな方で、こちらからの要求以上のものが毎回出てきて、まさに編集者にとっては神のようなイラストレーターさんです。昨年4月の「ニコニコ超会議」というイベントに遊びに行ったときに「初音ミク」のレーシングカーの展示を見まして、「このイラストは誰が描いてるんだ!?」と興奮してその場で検索し、お名前を知りました。その時点でもう、「安部さんの作品はsaitomさんにお願いする以外の道はないな」と強く思いました。安部先生も一目でOKをくださったくらい、saitomさんのイラストに魅了されていましたね。
−−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください
saitomさんからイラストのラフが届くときです。本文は作家さんとの共同作業で作り上げていきますが、イラストだけは我々には手の出しようがありません。こちらのオーダーやイメージを大きく超えるものがいつも出てきますので、全ての疲れが吹っ飛びます。
大変なことは本文を作っていくことです。正直、安部先生は作家としての技量がまだまだな部分もあり、何度も修正を重ねていく部分もあるのですが、それだけどんどんよくなるということでもあります。
−−今後の展開は?
いろいろな構想が安部先生の中にありますので、いかにして実現させていくか。これに尽きます。
−−最後に読者へ一言お願いします。
お買い上げいただいた方はありがとうございます、まだの方はぜひこの機会に書店やネット書店でお買い求めください。一見、昨今のライトノベルによくある最強系主人公のファンタジー作品ではありますが、ところどころに仕掛けがあります。ぜひお楽しみください。
朝日新聞出版 書籍編集部 渡辺圭
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