ゲーム見本市「E3」(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)が6月10~12日(現地時間)に、米ロサンゼルスで開催された。かつては「世界最大級」と形容されたが、ゲーム業界の構造変化を受けて、その姿を変えつつある。
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米ゲーム業界団体のESA(エンターテイメントソフトウェア協会)が主催するE3は、重点タイトルの商談と宣伝を目的に、1995年から開催されている。しかしスマホゲーム市場などの拡大や、家庭用ゲームで大手と中小の二極化が進み、タイトル数が減少した結果、展示エリアのブース規模を縮小したり、商談に特化する企業が増え始めた。
バンダイナムコゲームスは2年連続でブースを出展せず、コナミデジタルエンタテインメントもブースの規模を縮小した。セガのブースも昨年度の約半分といったところ。スクウェア・エニックスは例年なみだったが、出展タイトルは海外グループ会社の作品がめだった。海外大手のEAも、E3名物だった360度の大型液晶モニターの設置を数年前からとりやめている。
展示ブースも、試遊台をメディアと流通業者向けに限定し、一般来場者にはミニシアターで映像やデモを見せる形式が、海外大手を中心に増加している。必要な情報を必要な相手に効率良く伝達できるからで、中には入場を事前予約者に限定し、一般来場者を閉め出す企業もあるほどだ。ポスターやチラシ、グッズ類の配布や、コンパニオン、コスプレーヤーも激減した。きらびやかなブースの影で、各社共に宣伝予算の引き締めが感じられる。
一方、アニメ「ガールズ&パンツァー」とのコラボで日本でも注目を集めた戦車ゲーム「ワールドオブタンクス」を展開する、PCオンラインゲームのウォーゲーミングなど、新興勢力の展示ブースもみられた。ダウンロード型のゲームなので流通業者との商談は不要だが、業界注目度の高さから宣伝だけでも元が取れると試算した形だ。同じくVR(没入型)デバイスの「オキュラスリフト」を出展したオキュラスや、ゲーム向けの歩行デバイス「オムニ」を出展したVirtuixなど、周辺業界の出展もある。
しかし展示エリアを埋めるにはいたらず、昨年度よりも空きスペースが増えた印象だ。参加者からは「例年は駐車場も満車状態が続いたが、今年は空きスペースが目立った」という声も聞かれた。
ESAによると13年の米国ゲームのパッケージ市場は63億2千万ドル(6320億円)と、08年の117億ドル(1兆1700億円)をピークに5年連続でマイナス成長。13年はオンラインゲームやソーシャルゲームなどを含めたデジタル流通市場が90億ドル(9000億円)に達し、初めてパッケージ市場を逆転した。
また13年の米ゲーム市場の総額は154億ドル(1兆5400億円)で、過去最大だった10年の171億ドル(1兆7100億円)から約10%減少している。デジタル流通分は同期間で70億ドル(7000億円)から90億ドル(9000億円)と約28%増加しているが、パッケージ流通の下落分を補うまでには至っていない形だ。
デジタル流通では流通業者との商談機会が不要で、宣伝もオンライン上で完結するため、巨大見本市とはそぐわない面がある。E3は2007年に出展費の増加を嫌った業界の思惑で規模を縮小し、完全招待制とする異例の事態が発生した経緯がある。パッケージ流通からデジタル流通への移行が加速する中、その存在意義が再び問われる時期が訪れそうだ。
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