細田守監督:「銀河鉄道の夜」の魅力語る 杉井監督の制作秘話も

「おおかみこどもの雨と雪」と「銀河鉄道の夜」の上映会に登場した細田守監督
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「おおかみこどもの雨と雪」と「銀河鉄道の夜」の上映会に登場した細田守監督

 劇場版アニメ「おおかみこどもの雨と雪」(2012年公開)の細田守監督と「銀河鉄道の夜」(1985年公開)の杉井ギサブロー監督がこのほど、池袋HUMAXシネマズ(東京都豊島区)で開催された上映会とトークショーに登場した。細田監督は「銀河鉄道の夜」について「僕は公開当時の1985年に見て以来ずっと見させていただいている大好きな映画です」と話し「コンセプチュアルなところが好きです」と魅力を語った。

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 さらに細田監督は「一瞬も気をユルめられない映画ですよ! 映画というのは解説するのが映画なんじゃなくて、表現することが映画だと思うので、映画館にいるみんなが映画を見る以外のことをしない状態で、ひたすら映画と向き合うという、映画はそういうものであるべきだと思っています。『銀河鉄道の夜』はその緊張感がすごいですけれどね」などと絶賛した。

 「銀河鉄道の夜」は宮沢賢治の童話作品を基に、キャラクターをネコに置き換えたますむらひろしさんのマンガが原案。別役実さんが脚本、細野晴臣さんが音楽を担当したことも話題になった。

 杉井監督は「銀河鉄道の夜」の音楽を細野さんが担当したことについて「音響ディレクターの田代(敦巳)と僕で、細野晴臣さんしかいないと一致したんですよ。細野さんとの打ち合わせのときに『監督、これはどういう傾向の音楽を作ればいいでしょうか?』と聞かれて、僕は一言、『揺れてください』と言っただけなんですね。生命の根源というものは、物理的に揺れるということなんです。白と黒、生と死の間を揺れること。それを伝えただけであの曲があがってきたので、本当に素晴らしいと思いました」と語るなど制作秘話を明かした。

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