ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
ドラマ化もされた「チーム・バチスタ」シリーズの10年後を描いた海堂尊さんの新作「アクアマリンの神殿」(角川書店、7月2日発売)は、「ナイチンゲールの沈黙」や「モルフェウスの領域」などに登場する少年・佐々木アツシが主人公となる先端医療エンターテインメント小説だ。世界初の「コールドスリープ<凍眠>」から目覚め、未来医学探究センターで暮らす少年・佐々木アツシは、深夜にある美しい女性を見守っていたが、彼女の目覚めが近づくにつれて重大な決断を迫られ、苦悩することになる……というストーリー。マンガ家の深海魚(ふかみ・さかな)さんのカラーイラスト付きで、全24回連載する。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
◇夏美の学園生活編 5 不可侵条約
麻生夏美は両手を胸の前で組んだ。そしてぼくの質問をまったく無視して、唐突に言った。
「ねえ、そういうことなら、あたしと同盟を結ばない?」
「同盟? 何だよ、それ」
「不可侵条約よ。お互い高め合うことで守備力に割く兵力を減じ、攻撃に全力投入できるわ」
「なんでそんなことをする必要があるのかな。ぼくはお前と違って誰かを攻撃したいと思ったことなんて、全然ないんだけど」
ゲタに噛みついた彼女の行為への非難と受け取ったか、麻生夏美はつん、とすまして答える。
「ゲタ先生との一件のことを言っているのなら、あれは専守防衛なのでお門違いよ。でも、あたしと佐々木クンが同盟を組むことには、それなりに意義があると思うの。サボリやズルという、非合法活動を円滑かつ合理的に実施するには、意気投合できる仲間の存在は大きいもの」
「すごく前向きにも聞こえるけど、ぼくとしては、やっぱりそういうのはちょっと勘弁かな」
ぼそぼそと口ごもりながらそう言った瞬間、麻生夏美はぼくを睨み付けた。
それは桜宮学園中等部三年C組の権力を手中に収めた統治者の依頼を無下に断る人間がいるなど夢にも思わなかった、という感情が噴き出たような、真正直な視線だった。
−−うわあ、絶対専制君主って、感情垂れ流しなんだ……。
<毎日正午掲載・明日へ続く>
11月20日に初フォト&エッセー「瞳のまにまに」(講談社)を発売したテレビ東京の田中瞳アナウンサー。「視聴者の皆さんはもちろん、制作側にも信頼されるアナウンサーになりたい」と語る…
テレビ東京系の人気バラエティー番組「モヤモヤさまぁ~ず2(モヤさま)」(土曜午前11時半)の4代目アシスタントや、経済ニュース番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」(月~木…
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の芥見下々(あくたみ・げげ)さんのマンガが原作のアニメ「呪術廻戦」のテレビアニメ第2期「懐玉・玉折」に登場する高専時代の五条悟らをデザインし…
タレントの黒柳徹子さんの著書「窓ぎわのトットちゃん」(講談社)が、「最も多く発行された単⼀著者による自叙伝」として12月14日、ギネス世界記録に認定された。1981年3月6日に刊…
松本潤さん主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」(総合、日曜午後8時ほか)の第32回「小牧長久手の激闘」が、8月20日に放送される。家康(松本さん)は秀吉(ムロツヨシさん)側の1…