潘ちゃん×潘さん交換日記:私たちのハンター試験 潘恵子

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 「HUNTER×HUNTER」のゴン役などで人気上昇中の声優・潘めぐみさんと、「機動戦士ガンダム」のララァ役などで知られる母親の潘恵子さんが、さまざまな思いや出来事を交換日記形式でつづります。最終回となる今回は、“潘さん”こと恵子さんが、“潘ちゃん”ことめぐみさんと歩んだ日々を振り返ります。

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 今、話題の「花子とアン」のヒロイン、村岡花子さんの母校は私の母校!ということで私は小学校から高校まで12年間、村岡さんと同じ女学校に通いました。登下校、始業と終業時は全て「ごきげんよう!」で通します。アロハ!みたいですね。

 その女学校にめぐみも通えれば12年間、楽チン!と思った私は、彼女が5歳の時、母校から招待された時に、一緒に連れて行きました。

 メグ「ここは、お兄ちゃんがいないの?」(とても不思議そう……)

 私「そう、女学校だから、女の子だけ。ここに通おうか?」

 メグ「いやだ! 行かない。お兄ちゃんいないから」

 ということで、あえなくわが娘は「ごきげんよう!」のあいさつのない男女共学の小学校へ行くことに! でも多分、毎朝「ごきげんよう」と言っていたら、ゴン・フリークスにはめぐり会っていなかったのでしょう。そう思うと、あの時、こっちに行っていたら……とか、あの人に会っていなかったら……と、いろいろ思い起こしてしまいます。

 先日、11月に30年前の海外ドラマ「ナイトライダー」のブルーレイボックスが発売されるとのことで、当時の演出の壺井正さんをはじめ、主演マイケル役の吹き替えを務めたささきいさおさんや水島裕さんたちと、追加収録がありました。懐かしく楽しいメンバーです。ささきさんと吹き替えでご一緒した初めての作品は「ダラス」。私はいさおさんの妹・ルーシー役でした。思えばその作品の演出は今は亡き山田悦司さん。「HUNTER×HUNTER」の音響監督、山田知明さんのお父様です。そしてその知明さんにめぐみが会えたのも、「HUNTER×HUNTER」のアニメ化を企画した中谷敏夫プロデューサーがいらしたからこそ。

 先日も中谷さんがプロデュースしたアニメ「それでも世界は美しい」の打ち上げがあり、櫻井孝宏さんとも会えてツーショット! この作品の音響監督は浦上慶子さん! ちょっぴり榮倉奈々さんにも似た笑顔が可愛い彼女は世界名作劇場「トム・ソーヤーの冒険」で私がベッキーをやらせていただいた時の録音監督、浦上靖夫さんのお嬢さんなのです。

 あの時、あの人に出会って、あの作品に出会えたから、今がある。そう思えてなりません。見えない糸で確かにつながっている。

 さて、8月9日の「HUNTER×HUNTER」第148話の収録には私(ミトさん)も呼んでいただきました。娘が初めて受けたオーディションに受かり、番組開始から丸3年がたち最終回! 感慨深さはひとしお。

 めぐみは小さな手こぎのボートに乗って旅に出たところ、どこへ行ったらいいのか分からず、ただただ海をただよっていました。するとそこへ、豪華客船「ハンター号」の豪快で優しい船長さんが現れ、その船に乗せてもらうことに。日照りや激しい嵐の日もたくさんありました。しかし船長さんや乗組員スタッフの方々の愛情とご指導のもとに、3年間の長旅を無事終え、目的の港に到着できたのでした。

 普通なら「ホップ、ステップ、ジャンプ!」なのでしょうが、めぐみの場合は「ホップ、即ジャンプ!」。「ステップ」のタメがないため、とても心配でした。しかしながら、中谷船長率いるスタッフの皆さんと役者さんたちのおかげで、めぐみは知らないうちに「ステップ」をどこかでちゃっかりチャージして大きく成長したみたい。幸せ者です。

 この3年間で私もミトさんの気持ちに寄り添うことができました。「HUNTER×HUNTER」って、私たち親子のハンター試験でもあったのでは……(・・;)?!

 1年間「潘ちゃん×潘さん交換日記」をご覧くださった皆様、そして深夜でもつたない文章を編集してくださった担当さん、本当に×本当にありがとうございました。

 またどこかで、お目にかかる、お耳にかかるその時まで、ごきげんよう~!

 潘恵子

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 ◇プロフィル

 潘恵子(はん・けいこ)=東京都生まれ。「機動戦士ガンダム」のララァ・スン役や「聖闘士星矢」の城戸沙織役などで人気を集める。また、西洋占星術師としても「月刊ガンダムエース」(角川書店)、「のびのび子育て」(PHP研究所)などで連載を持つほか、「ララァのガンキャラ占い」(角川書店)など著書多数。

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