作家でミュージシャンの辻仁成さんが17日、東京都内で行われた映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」(ジョン・ファヴロー監督、28日公開)公開記念トークイベントに登場。辻さんは映画について「人ごととは思えない話」とし、「(主人公が)シェフっていわれていたのに、レストランをクビになって、仕事もなくなって、ツイッターに(書かれた)暴言が世の中に出回って、自分を見ているようでいたたまれなくなった」と苦笑いした。
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昨年7月に女優の中山美穂さんと離婚し、現在は息子とともにパリで暮らす辻さんは「悪く書かれたものは生涯残っていくし、いつか息子も見るんだろうな~」と主人公と自分を重ね合わせ、それでも「子供の助けにより父親が復活する場面は個人的に見ていてジーンときました」と笑顔を見せると、「自分の境遇と似ているってこともあるんでしょうけど、一つのことを一生懸命やっているバカなお父さんの姿、自分の思った通りに生きていく姿は、子供に何かメッセージを出している感じがした」と語った。
映画は、一流レストランの元シェフ、カール・キャスパーと息子のパーシーが、オンボロトラックを改造してマイアミからニューオーリンズ、オースティン、ロサンゼルスとキューバサンドイッチを移動販売する旅に出る……というロードムービー。ファヴロー監督が製作・脚本・主演と4役を務め、自ら料理の猛レッスンを受け、撮影に臨んだ。おいしそうなB級グルメが登場することも話題で、スカーレット・ヨハンソンさん、ダスティン・ホフマンさん、ロバート・ダウニー・Jr.さんらも出演する。
辻さんはパリで息子と一緒に鑑賞したといい「うちの子はどういう思いで映画を見ているのか最後までわからなかったけど、見終わってから『おなかが空いたから、何か作ってよ』っていわれました」と明かし、「息子に(料理が)うまいっていわれると一日、許された気がする。彼らしく成長してくれたら」と父親の顔をのぞかせた。
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