今週シネマ:6、7日公開の映画「劇場版 MOZU」「起終点駅 ターミナル」「エベレスト 3D」…

「劇場版 MOZU」のワンシーン (C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社
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「劇場版 MOZU」のワンシーン (C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。6日には、世界最高峰のエベレスト登頂に挑んだ人々の生死を懸けた闘いを描く山岳映画「エベレスト 3D」(バルタザール・コルマウクル監督)が公開。7日は、「劇場版 MOZU」(羽住英一郎監督)、佐藤浩市さん主演の「起終点駅 ターミナル」(篠原哲雄監督)、伊坂幸太郎さんのベストセラー小説が原作の「グラスホッパー」(瀧本智行監督)などが公開される。

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 「劇場版 MOZU」は、2014年にTBSとWOWOWで2シーズン制作された連続ドラマの劇場版でテレビシリーズの半年後から物語が始まる。フィリピンロケを行い、国内では絶対に撮れないだろう“規格外”のアクションシーンが満載。またシリーズの最大の謎でもある巨悪「ダルマ」の正体が明らかになる。「ダルマ」を演じたビートたけしさんの存在感は実力派が集まるキャストの中でも群を抜いており、うたれ強い倉木を演じた西島さんははまり役だ。これで「MOZU」は完結だろうが、また羽住監督と西島さんのタッグを組んだハードボイルドな映画が見たい。

 「起終点駅 ターミナル」は、直木賞作家の桜木紫乃さんの小説が原作で、北海道釧路市を舞台に、つらい過去を引きずる男が一人の女性との出会いによって再生していくさまが描かれた作品。佐藤さんと本田翼さんが初共演している。佐藤さん演じる鷲田と本田さん演じる椎名の過去が、前半と後半でそれぞれ明かされていく構成が絶妙。佐藤さんの人を酔わせる芝居はもちろん、本田さんの新鮮な役柄にも注目したい。

 「エベレスト 3D」は1996年に起きた実話を基にした作品。数々の困難に見舞われながら標高8848メートルの山頂を目指す登山家たちの姿が描かれており、エベレストの気高さや美しさ、恐ろしさが伝わってくる圧巻の映像が見どころだ。「ターミネーター:新起動/ジェニシス」(2015年)のジェイソン・クラークさんや、「ブッシュ」(08年)のジョシュ・ブローリンさん、「ナイトクローラー」(14年)のジェイク・ギレンホールさんらが出演している。

 「グラスホッパー」は、生田斗真さん演じる元中学教師が、殺された恋人の復讐(ふくしゅう)のため、裏組織に潜入したことから殺し屋をはじめ凶悪な人物たちの争いに巻き込まれていくサスペンス。独特な世界観と個性的すぎるキャラクター、そして他に類を見ない疾走感という原作の魅力を取り込みつつ、映像ならではの演出とスリリングさが楽しめる。自殺屋・鯨役で浅野忠信さん、ナイフが得意な殺し屋・蝉役でアイドルグループ「Hey!Say!JUMP」の山田涼介さんが出演しているほか、菜々緒さん、吉岡秀隆さん、村上淳さんらが多彩なキャラクター演じている。

 このほか6日は、美術専門家で構成された特殊部隊の実話を基に映画化した「ミケランジェロ・プロジェクト」(ジョージ・クルーニー監督)や韓国映画「建築学概論」(2012年)のスタッフが贈るヒューマン作「明日へ」(プ・ジヨン監督)が公開。7日は、藤原令子さんと本郷奏多さん主演の「シネマの天使」(時川英之監督)、千葉雄大さんと松井愛莉さん主演の「通学シリーズ 通学電車」(川野浩司監督)などが公開される。

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