サカナクション・山口:アニソン歌手・影山ヒロノブらと「劇場・ホール2016年問題」で会場不足の窮状訴え

「劇場・ホール2016年問題」会見に出席した(左から)野村萬さん、山口一郎さん、斎藤友佳理さん、川瀬順輔さん、影山ヒロノブさん
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「劇場・ホール2016年問題」会見に出席した(左から)野村萬さん、山口一郎さん、斎藤友佳理さん、川瀬順輔さん、影山ヒロノブさん

 「劇場・ホール2016年問題」の会見が5日、東京・西新宿の芸能花伝舎で行われ、アニソン歌手の影山ヒロノブさん、5人組バンド「サカナクション」ボーカルの山口一郎さんらが出席。首都圏の劇場・ホールの閉鎖や改修が相次ぎ、コンサートや舞台芸術の上演場所の確保が難しくなっている問題について、出演者の立場から窮状を訴えた。影山さんは「ステージの上で音楽を演奏し、それでみんなをハッピーにすることが自分たちの一番の使命。そのためにも、ライブ会場となり得るたくさんの施設が必要」と訴えた。

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 アニソンアーティストのユニット「JAM Project」のリーダーでもある影山さんは、アニソン界のマーケットがこの10年ほどの間にかなり拡大していることを実感しているといい、「毎年、夏に行われているアニサマ(アニソンの祭典『Animelo Summer Live』)というイベントも、10年ぐらい前にやり始めた頃は、1日だけの開催で1万人ぐらいの動員だったんですけど、今はさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)で3日ぐらいやるようになって。ライブを見ることが、今の若い人たちの生活の中ですごく大切なものになっていると思うので、その規模がもっと大きくなってほしいし、行われる場所の確保はとても大事」と語った。

 また、「釣りが趣味」というサカナクションの山口さんは、子供の頃によく遊んでいた釣りのポイントが、工事のために利用できなくなってしまった実体験と重ねながら、「若者の遊び場が減っていくことは文化的損失として大きな問題なのでは」と提起した。会見には、会見の主催者で日本芸能実演家団体協議会会長で狂言師の野村萬さん、バレエダンサーの斎藤友佳理さん、尺八奏者の川瀬順輔さんも出席。それぞれの実情報告や意見交換がなされた。

 「2016年問題」の具体的事例としては、建て替え中の渋谷公会堂(東京都渋谷区)や、2015年12月~2016年8月に改修工事が実施されるさいたまスーパーアリーナ、16年1~6月に改修工事予定の横浜アリーナ(横浜市港北区)などが挙げられる。

 (取材・文・撮影/水白京)

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