人気グループ「TOKIO」の山口達也さんが強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となったことを受けて、山口さんを除いたリーダーの城島茂さん、国分太一さん、松岡昌宏さん、長瀬智也さんが2日、東京都内で会見を開き。メンバー5人で4月30日に話し合いをもった際、山口さんから辞表が出されたことを明かした。会見の詳細は以下の通り。
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黒スーツに黒ネクタイで登場した4人は、会見冒頭に全員で20秒ほど頭を下げた。
城島さん:私どものためにわざわざお集まりいただきありがとうございます。TOKIOのリーダーの城島です。山口達也が起こした事件、被害に遭われた方、ご家族の皆様に、TOKIOのメンバーとして心より深くおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。(全員で約20秒頭を下げる)。
そして、私たちTOKIOを普段から支えてくださっているファンの皆様、スポンサーの皆様、すべての仕事関係者の皆様に本当に多大なご迷惑をおかけいたしました。心より深くおわび申し上げます。申し訳ございません。(全員で頭を下げる)
今回の山口の件におきましてはメンバーで深く受け止めております。実際にこれまで事件発覚後時間が空きましたけども、一刻も早くこのような形でTOKIOとして謝罪と思いを発表しなくてはという思いがあった。ですが、(先月)25日の発覚後、なかなか時間がなかったこともありまして、全員が集まったのは30日、月曜の夜でした。
山口達也の口から出たのは「TOKIOをやめます」という言葉でした。5人の話し合いで自然に出たわけではなく本人は元々、その決意を固めていたようで、途中で自分のかばんの中から、退職願、辞表を取り出しまして、リーダーである私に託してきました。
正直本人も憔悴(しょうすい)しきっている中で、メンバーそれぞれいろいろな思いを抱えて5人が集まって、TOKIOの今後の活動、山口の処遇も含め、どうすべきか……。山口の憔悴しきった姿を見たとき、23年一緒にやってきた仲として、「やめてくれ」と言えない私たちもいた。
ただTOKIOとしてやっていかなきゃいけないことが確かにある、責任は確かにある。今後、私たちが芸能活動、音楽活動を含め、山口の処遇も含めどうすべきか。そのとき、答えを出せなかったのも事実です。
僕たちがこの会見でできることは、被害に遭われた方、ご家族の皆さんに、山口の責任はTOKIOの責任だと思っています。まずは全員で謝罪会見を開かせていただくのが優先だという結論に至りました。1人は5人のため、5人は1人のため、メンバー全員で突っ走ってきました。いい時も悪い時もありました。メンバーによってはデビュー前から30年、一緒にいた仲間もいます。
この会見は山口も見ている。TOKIOのメンバーとしてTOKIOとして何を伝えられるか。質疑応答に答えて報告できること、謝罪できることはして、この先どうなるかは答えは出ていませんが、目の前のできることをしっかりやって、頑張っていくしかないなというのが結論です。
この結論が、皆さんにとって「TOKIOは甘い」「リーダーは甘い」「メンバー全員甘い」という声はあると思います。それをメンバー全員で受け止めていこうと思います。このたびは本当に申し訳ございませんでした。
松岡さん:今回のうちの山口の事件で被害をお受けになった方、ご家族の方、いままでTOKIOを支えてくださった関係者の方、ずっと応援してくださったファンの方々、本当に今、申し訳なく情けない気持ちでいっぱいです。
皆さんは山口の会見をご覧になって、ご指摘されていた「まだ席があるなら帰りたい」という発言を目にしたときに山口の、彼の甘ったれた意見はどこから生まれるものなのだろうかと正直思いました。
あの時の会見で彼は、自分が崖っぷちではなく崖の下に落ちていることに気づいていなかったのだと思います。いろんなことから生まれる甘えの根源はなんなのだろう。「TOKIOに戻りたい」「俺にはTOKIOがある」「TOKIOに帰る場所がある」……その甘えの根源がTOKIOだったとしたら、あくまで自分の意見ですが、そんなTOKIOは一日も早くなくした方がいいと思います。僕がテレビを見ていたら、そういう視聴者の一人になっていたと思います。
ずっとメンバーと会えずに考えている中で、一方で、本当に情けないのですが、ありがたいことに番組やいろいろなお仕事継続という声をいただいたときに、今、僕ら4人にできることは何なのだろうか、それをしっかり果たすことがプロなのではないか、と。そのはざまで闘っています。やめるのは簡単だと思います。ただ、やらなければいけないこときちっとやるのはプロだと思っています。皆さんから聞かれたことはすべてお答えしようと思います。何でも聞いてください。
長瀬さん:このたびTOKIOのメンバーである山口達也が皆さまに多大なるご迷惑、ご心配をおかけしたことを皆様に深くおわび申し上げます。被害に遭われた方、被害者のご家族の方々、僕らでも想像できないようなつらい気持ちにさせてしまい、大変申し訳なく思っています。そして関係各位の皆様、スポンサーの皆様、テレビ局の関係者、スタッフの方々、差し替え作業や再編集作業など多大なるご迷惑をおかけして、たいへん申し訳ありません。そしてずっと待ってくれているファンの方、こういう形でカメラの前に立つことを、どうかお許しください。
自分が事件のことを知ったのは他のメンバーと同じタイミングでした。正直、ショックという気持ちが強かったです。彼の会見もしっかりと拝見しました。やはり、お酒のせいにしてしまったり、「ここに戻ってきたい」という発言をしたり、彼の甘さがにじみ出ていたような気がします。
大人として、一人の男としてこのように導くことは決して許されることではありません。被害者の方の純粋な気持ちを傷つけたと思うと胸が苦しいです。なので被害者の方を責めたり、特定する人が出ないことを心から願っています。僕らもこの件にちゃんと向き合って、被害者の方とも向き合って、おのおの個人の仕事もあります。今はそのいただいているお仕事を一生懸命やらせていただきながら、今後の自分たちを考えていこうと思っている所存です。本当に申し訳ありませんでした。
国分さん:本日はお忙し中、お集まりいただきまして本当にありがとうございます。まずは被害に遭った方、その家族に同じグループメンバーとして謝罪させていただきます。本当に申し訳ございませんでした。TOKIOを信じ、ずっと一緒に仕事してくださった皆様、本当に申し訳ございません。何より自分たちを信じ、ずっとここまで走ってきてくれたファンの皆様、悲しい思いをさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。
正直、ここ数日、複雑です。今も複雑な状況でしゃべっています。ここ数日、朝、自分がやっている番組で山口の会見を何度も見ます。悔しい思い、寂しい思い。山口の「戻ってくる場所があるのであれば」というあの言葉、もはやどう聞いていいか、分からない状況です。
ただ、自分の心の片隅に、手を差し伸べてしまいそうになることもあります。それはいけないことと分かっていますが、毎日そういった感情が交互に現れます。
山口が自分たちの前に辞表を出したとき何が起きたか分かりませんでした。普通はこの辞表を認めるべきだと思います。自分たちもまだ冷静ではありません。山口もかなり憔悴しきった状況です。辞表を受理したとしても、僕は山口を見捨てることはできません。被害者とどう向き合っていくのか、彼自身がどうやって自分と向き合っていくのか、しっかりと見続けなければいけないと思っています。本当に申し訳ございませんでした。