4月11日に強風で倒れた看板の下敷きになり、脊髄(せきずい)損傷で両足にまひが残ったアイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともかさんが26日、仮面女子カフェ(東京都千代田区)で開かれたイベントで約4カ月ぶりに復帰した。猪狩さんはイベント最後にメンバーと共にステージに現れると、車椅子のままで踊りを披露し、涙を見せながらファンにあいさつした。9月9日にメットライフドーム(埼玉県所沢市)で開催される西武対ロッテの始球式に出席、パラスポーツへの挑戦も明らかにした。
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猪狩さんは「この(ステージからの)景色を見ると、(言いたいことが)飛んじゃったような……。改めましてただいま!」とあいさつ。「脊髄損傷といわれても、現実離れして理解できなかった。何で私がこんな思いをしなければいけないんだろうと思ったこともありますが……」と語りながら、「毎日皆さんが力強い声援を送ってくれて、待っていると言ってくれて、私には帰る場所があるんだと思えたのが、ものすごく大きな力になり、リハビリを頑張る原動力になっていました。今の私があるのは、皆さん(ファン)のお陰です」と感謝の言葉を述べた。
パラスポーツについて猪狩さんは「パラスポーツのことを知っていきたい。どの種目にするかは(正式な)退院後に調整して決めたいと思います」と説明。「球技は苦手なんです。見るのは好きなんですが。運動神経がよくないので」といいながらも、「(苦手でも)チャレンジ精神で……」と笑顔を見せていた。
また仮面女子の新曲(年末発売予定)の作曲にも挑戦する。猪狩さんは「悩みごとがあって下を向いてしまう。そんな人を応援するような曲を作れたらいいなと思います。精いっぱい頑張ります」と力を込め、「猪狩ともかは、前を向いて生きていこうと思うので、夢をかなえていく姿を見てほしいなと思います。猪狩ともか、仮面女子のことをよろしくお願いします」と呼びかけた。
猪狩さんは事故後、車椅子生活となったが、「もう一度ステージに立ちたい」という強い意志もあり、リハビリを続けて芸能活動への復帰を目指していた。