ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
新幹線がロボットに変形する玩具「新幹線変形ロボ シンカリオン」(タカラトミー)の売れ行きが好調だ。ジェイアール東日本企画、小学館集英社プロダクション、タカラトミーのコンテンツ。種類によっては、今年は前年の約7倍の販売数を記録することもあるという。今年1月にテレビアニメがスタートし、8月に人気アニメ「エヴァンゲリオン」とコラボしたことも話題になるなど、子供だけでなく大人にも人気だ。タカラトミーのプラレールマーケティング部の奥津正道さん、長沼豪さんに人気の理由を聞いた。
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新幹線がロボットに変形する玩具はこれまでもなかったわけではない。過去には「トランスフォーマー」の起源「ダイアクロン」にも新幹線型ロボットがあった。「勇者特急マイトガイン」「超特急ヒカリアン」なども子供の心をつかんできた。なぜ、新幹線×変形ロボは人気なのだろうか? 奥津さんは「強みは新幹線であること。そもそも新幹線と変形ロボットは子供に人気です。人気の要素が詰まっている。最強と最強の組み合わせ」と話す。
「シンカリオン」の玩具第1弾が発売されたのは2015年。テレビアニメが始まる前から玩具は好調だったというが、アニメスタートの今年1月以降、人気が爆発した。ゴールデンウイークには店舗によっては玩具が棚から消えるほどだったという。
玩具は、アニメで主人公・速杉ハヤトが運転士を務める「DXS01 シンカリオン E5はやぶさ」が一番人気。それ以外の商品も人気だという。奥津さんは「子供は、自分が住んでいる地域を走っている新幹線の玩具を買う傾向があるようです。長距離運行する『DXS05 シンカリオン N700Aのぞみ』は特に人気。ご当地ヒーローのような感覚なのでしょうか?」と語る。アニメは大人のアニメファンにも人気だが、玩具の購入者は「ほとんど子供」という。
「シンカリオン」は、タカラトミーのプラレールマーケティング部が手がけている。「プラレール」は、1959年に原型の「プラスチック汽車・レールセット」が発売され、これまで1億6500万個以上を販売し、半世紀以上愛され続けている人気玩具だ。「シンカリオン」は「プラレール」がベースになっていて「プラレール」のレールで走行できる。
長沼さんは「シンカリオンはプラレールを卒業した子供がターゲット。卒業した子供が、押し入れに片付けていたレールを引っ張り出して遊べる」と話すように、遊ぶためのレールという“インフラ”が整っていた子供も多いようだ。
タカラトミーの変形ロボット玩具といえば「トランスフォーマー」もある。奥津さんは「トランスフォーマーチームの変形は職人技。変形で分からないことをトランスフォーマーチームに聞いたところもあります。社内にトランスフォーマーチームがあったからこそシンカリオンができた」と語り、変形のノウハウが伝授されたようだ。シンカリオンは、プラレールとトランスフォーマーというタカラトミーの“お家芸”がミックスされ、生まれた。
「プラレール」がベースになっているからこそ開発で苦労したこともあるという。長沼さんによると「プラレールは規約が厳しい」という。レールなどと連動する必要があり、長さ、高さ、タイヤの幅などの制約がある中で、変形機構を考えている。
奥津さんは「新幹線時のデザインは元々あったプラレールと大体一緒です。そもそもデザインが洗練されているので、それを崩さないようにしています。変形させようとすると、ミリ単位の戦いになります。関節を増やすと、自由に変形できますが、グニャグニャになって、うまく立たなくなる。関節が硬すぎると、変形が難しくなる。変形した際のプロポーションを重視しながらシンプルにしていました」と苦労を明かす。
長沼さんは「変形が難しすぎると子供の気持ちが離れてしまう。ただ、達成感があった方がいいので、少し難しいけど慣れてしまえばできるレベルを目指しています」とも話す。絶妙なバランスが求められるようだ。
29日には、「プラレール」でも「ぶっちぎりの人気」というドクターイエローが変形する新商品「DXS11 シンカリオン ドクターイエロー」が発売された。ロボット時の全高はシリーズ最大の約27センチで、奥津さんが「合体、変形がこれまでより複雑になっていますが、遊びやすいようにしています」と話すように、これまでのノウハウを詰め込んだ。
今後の商品展開も気になるところ。長沼さんは「長く続かせたいコンテンツ。お楽しみに!」と話しており、期待がふくらむ。これからもタカラトミーの“お家芸”で子供を夢中にさせていきそうだ。
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