アイドルグループ「こぶしファクトリー」が3月30日、ラストライブ「こぶしファクトリー ライブ 2020 ~ The Final Ring!~」をTOKYO DOME CITY HALL(東京都文京区)で開催し、約5年4カ月にわたるグループ活動を終了した。同公演は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、無観客で実施された。ライブの模様はCSテレ朝チャンネル1で生中継されたほか、全国でライブビューイングも実施され、映像を通して全国のファンに見守られる形での開催となった。
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ライブは、紗幕という薄手の幕に映像が映し出される演出の中、「Yes!We are family~こぶし ver.~」でスタート。「念には念(念入り Ver.)」「これからだ!」「Come with me」「好きかもしれない」を立て続けに披露した。
MCでは、リーダーの広瀬彩海さんが「無観客ライブになってしまったことがすごく残念ですし、皆さんに会いたい気持ちでいっぱいなんですが、全国にこぶし魂を見せつけてやりたいと思います! 皆さん一緒に伝説を作りましょう」と呼びかけた。浜浦彩乃さんは会場の第一印象を「“日本武道館じゃん”と思った」と話し、「自分の脳内でみんなを映し出さないと」とコメント。さらに「満員以上の人がきてくれたよー!」と声を上げて盛り上げていく。
MC後には、最初で最後の挑戦となるアカペラメドレーを披露。井上玲音さんのボイスパーカッションに合わせて、他の4人がボーカルとコーラスを重ね合わせるメドレーはノンストップで約7分に及んだ。中盤では、ハッシュタグ「#こぶし 330」「#こぶし伝説」を用いてSNSからの視聴者コメントを拾いながらトークする場面も。ライブ中にはハッシュタグがツイッターのトレンド1位となり、メンバーも喜びの声を上げた。
ラストシングルとなった「青春の花/スタートライン」から「青春の花」を披露する場面では、思い出の映像がステージに映し出される。その後、デビューシングル「ラーメン大好き小泉さんの歌」、コミカルな楽曲をそろえたメドレー、「ドスコイ!ケンキョにダイタン」などを一気にパフォーマンス。本編ラストには、ラストシングルから「スタートライン」を歌い上げた。
アンコールではメンバー5人が白いドレスに身を包んでステージに登場。グループ解散後、ハロー!プロジェクトに残ることを決めた井上さんは「こぶしをいつ再結成してもいいように私が居場所を作りたいと思ってます。今日が新たなスタートラインなんで、まだまだ私の成長は止まらないよって宣言します。これからも5人をよろしくお願いします」とコメント。
芸能界を引退する和田桜子さんは「みんなにとっても感謝しています。グループとしては雨降って地固まれて、(磨いた泥団子のように)ピカピカ感を出せました。これからは“一般人(こぶしファクトリー)”として生きていきます。ありがとうございました」と伝えた。
今後、女優・モデルとしてソロで活動していく浜浦さんは「こぶしのライブが一番好きでした。本当に楽しくて、ライブに対しての思いが一つなんです。こぶし組の皆さんの思いが伝わってたからかな。これから、いろんなことに挑戦して新たな自分の可能性をつなげていきたいと思います」と思いを語った。
海外留学を決めた野村みな美さんは、「開演前に強気な言葉を言い聞かせるこぶしが好きでした。私は一人でもやるぞ!という人間ですが、みんながそう言ってくれることで無敵になった気がしました。これまでマイペースすぎる私を支えてくださった皆さん、ありがとうございました」と感謝を伝えた。
そしてフリーとして活動することを決めているリーダーの広瀬さんは、泣きながら「寂しくて寂しくて仕方ないです。でも、いつかみんなに会えるように頑張らなきゃいけないと思っています。これからは前を向いて、こぶしファクトリーらしく歩いていきます。5年間本当に幸せでした。幸せな時間をどうもありがとうございました」と語った。
その後、グループにとって象徴的なナンバーである「辛夷(こぶし)の花」を歌い上げ、「シャララ!やれるはずさ」で幕引きとなった。メドレー含む全34曲を完走し、5人は「こぶしは永久に不滅です!」と声を上げステージを後にした。
「こぶしファクトリー」は、2015年1月2日にハロプロ研修生で結成されたハロー!プロジェクトのアイドルグループ。同年9月2日にメジャーデビューし、同年の「第57回 輝く!日本レコード大賞」で最優秀新人賞を受賞した。