名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
小川悦司さんの人気料理マンガ「中華一番!」シリーズは、数々の斬新な料理でファンを魅了してきた。ネットでは、黄金炒飯、国士無双麺、レインボー粥、ギャラクシー麺などなどさまざまなメニューを再現しようとする猛者もいる。同シリーズを刊行する講談社から、MANTANWEB編集部に突如、「こんなの作ったんですけど……」と連絡があった。見せられたのは「真・中華一番!」に登場する大魔術熊猫麻婆豆腐の食品サンプルだった。大魔術熊猫麻婆豆腐は、白の豆腐と黒の豆腐がパンダのように見える麻婆(マーボー)豆腐。なぜ、食品サンプルを作ったのか? そもそもこの奇抜な料理の誕生秘話とは……。担当編集と作者の小川さんに聞いた。
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「中華一番!」は、1995年に「週刊少年マガジン」(講談社)で連載がスタート。その後、「真・中華一番!」とタイトルを変えて1999年まで連載された。19世紀・清朝末期の中国を舞台に驚異的な味覚を持つリュウ・マオシン(マオ)が料理対決を繰り広げる姿が描かれた。1997~98年にテレビアニメ「中華一番!」、2019年にテレビアニメ「真・中華一番!」が放送された。講談社のマンガアプリ「マガジンポケット」で新章「中華一番!極(きわみ)」が連載中。
大魔術熊猫麻婆豆腐は「真・中華一番!」のコミックス第6巻に収録されている第46、47話に登場する料理。黒豆を使った黒い豆腐と白い豆腐がパンダのようにも見え、作中では「竹林で戯れるパンダのようにいとおしい」「何と可愛らしく楽しい料理」「世紀の大魔術だ!」などと絶賛される。作者の小川さんは「インパクト重視で暴走した系のメニュー」と明かす。
「何かの料理雑誌で(日本料理だったと思うのですが)黒豆を使ったグレーの豆腐を見た時に、もっと黒い豆腐にして白い豆腐と強いコントラストで組み合わせ、麻婆豆腐にしたらインパクトがあると思ったのが始まりだったと思います。“白黒の四川料理”というところからパンダを連想し、そのイメージを重ねてトリッキーな出し方を追求したらああなったのだったと記憶しています。正直、実際の味よりインパクト重視で暴走した系のメニューです」
大魔術熊猫麻婆豆腐のインパクトは絶大で、ネットではレシピを再現しようとするファンもいる。同シリーズ屈指の人気料理ではあるが、担当編集は「サンプルを作っておいて申し訳ないのですが、再現したことはありません。再現している方をインターネットで見つけた時は驚きました。マンガを読む限りおいしそうですが、実際のところは分かりません」と話す。
大魔術熊猫麻婆豆腐の食品サンプルを作ったのはある狙いがあったからだが、狙いがはずれてしまったという。
「5月8日に発売される『中華一番!極』コミックス第7巻の宣伝用に制作しました。何か変わったことはできないかと考え『書店に食品サンプルがあったら面白い!』と思いついて実行しました。全部で10個作り、全国の書店さんで展示していただく予定でいたのですが……。新型コロナウイルス感染拡大の影響で雲行きが怪しくなっております。4月21日時点では、お送りする書店さんのめどが立っておりません。せっかくゴールデンウィークですし、皆さんに見ていただきたかったので残念です……」
作った食品サンプルがどうなるかはまだ分からないが、実際に見てみたいというファンも多いはず。今後の展開が期待される。
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2024年12月23日 03:00時点
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