泣きたい私は猫をかぶる:花江夏樹、猫の魅力熱弁 志田未来の中学時代は…

アニメ「泣きたい私は猫をかぶる」で声優を務める花江夏樹さん(C) 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会
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アニメ「泣きたい私は猫をかぶる」で声優を務める花江夏樹さん(C) 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会

 劇場版アニメ「ペンギン・ハイウェイ」などで知られるスタジオコロリドが手がける最新作「泣きたい私は猫をかぶる」(泣き猫)が、動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」で6月18日から全世界独占配信されている。同作のヒロインで中学2年生のムゲを演じた志田未来さん、ムゲが思いを寄せるクラスメートの日之出役の花江夏樹さんに、作品への思いや中学時代の思い出、猫の魅力について聞いた。

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 ◇中学時代の自分 バレンタインデーの思い出も

 「泣きたい私は猫をかぶる」は、愛知県常滑市が舞台で、ムゲ(無限大謎人間)と呼ばれる中学2年生の笹木美代が、猫に変身できる不思議なお面で猫の太郎になり、思いを寄せるクラスメートの日之出賢人に会いに行く……というストーリー。「おジャ魔女どれみ」などの佐藤順一さん、「千と千尋の神隠し」などに参加してきた柴山智隆さんが監督を務め、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの岡田麿里さんが脚本を手がける。

 今回中学生のキャラクターを演じ、志田さんは「ムゲは天真らんまんな中学生の女の子ですが、自分と葛藤している部分や、素直になれない気持ちも持ち合わせています。自分の中学生時代と似ている部分が多いのかなと。演じれば演じるほどムゲに共感していきました」と話す。花江さんも演じながら自身の中学時代を思い出したという。

 2人はどんな中学時代を過ごしたのだろう。「友達とけんかした時は正々堂々勝負するような子だった」という志田さん。

 「バドミントン部に入っていたんですけど、友達とけんかしてバドミントンで勝負したり(笑い)。学校ではすごく楽しく過ごしていたのかなと思います。お仕事もしていたんですけど、私が休んだ時は友達がノートを取ってくれていたり、すごく支えてもらいました」

 中学時代はテニス部に所属していたという花江さんは、「中学のころは割と明るかったと思います。高校に入ってからあんまり明るくなくなったんですけど(笑い)」と振り返る。

 「当時好きな子がいて、バレンタインデーのチョコをもらうために、1週間ぐらい前に『チョコ食べたいな』といったような……。もちろん『義理チョコでいいよ』といったんですけど、今思うと恥ずかしいですよね。実際チョコはもらえたんですけど、もったいなさすぎてずっと食べられなくて。結局、賞味期限が切れちゃったんですよね。さすがに食べなきゃなって、ボロボロになったチョコを1個だけ食べて、ちょっと味が変だなと(笑い)。それもいい思い出ですね」

 ◇花江夏樹が語る猫の魅力 「うちの子たちは……」

 花江さんは、同作の出演が決まった際に「たくさん猫が出てくるのですが、僕も猫がめちゃくちゃ好きなので、これは運命的な作品かなと思いました」と語っていた。「泣き猫」に出演し、自身が飼っている猫に対しても「うちの猫が人だったら」と想像したという。

 「ムゲが完全に猫に近付くにつれて、人間の言葉が分からなくなるシーンがあるんです。『じゃあ、うちの子たちは何も感じていないのかな』と考えたり、逆に『話していることが全部分かっているんじゃないか』と思ったり、どんなふうに感じているんだろうというのは、よぎりました」

 花江さんは猫を飼っており、「猫botです。」とプロフィル欄に記したツイッターに猫たちの写真をアップするなど愛猫家として知られている。猫の魅力とは……。

 「本当に自由気ままなところがいいですね。『おいで』といっても来なかったり、逆に『今じゃない』という時に来たり。支配されていない感じというか、唯我独尊というか。自由なところがいいと思います」

 「泣き猫」には太郎をはじめ、さまざまな魅力的な猫が登場する。猫だけが暮らす不思議な猫島の世界も描かれる。志田さんは「太郎の姿がとても可愛いですし、映像が本当にきれいなんです。猫の世界も本当にスケールが大きくて、こんな世界が本当にあるんじゃないかなと思わせてくれるような迫力があります。ぜひ、ムゲと日之出が一歩踏み出す瞬間を見届けていただきたいですね」と語る。

 花江さんは「ムゲちゃんと日之出君の心の動きが本当に繊細に描かれています」と続ける。

 「僕はムゲちゃんに対して、最初は変な子だな、受け入れてくれる人はいるのかなと思いながら見ていたんですけど、だんだんムゲちゃんのよさや、今まで歩んできた人生が分かってきて、見終わるころにはたまらなくいとおしく感じるようになりました。ムゲちゃんから伝えられたものがすごく大きいです。時には無理をして大人に合わせることもあるし、なかなか言い出せないこともある。でも、今言わなきゃいけない大切なこともある。伝えることの大切さ、勇気をこの作品ですごく感じました。大切な人を思いながら見ていただけたらなと思います」

 ムゲや日之出、その友達、大人たちの繊細な心の動きを描くストーリーはもちろん、数多く登場する猫たちの愛らしさも「泣き猫」の魅力となっている。スタッフ、キャストの猫愛も感じられるはずだ。

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