「テルマエ・ロマエ」などのヤマザキマリさんのマンガが原作のテレビアニメ「別冊オリンピア・キュクロス」。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて延期されていた新作エピソードの放送が、6月22日に再開する。主人公の古代ギリシャの青年デメトリオスを演じる小野大輔さんは、デメトリオスを「誠実で純粋」「人一倍優しい」と表現し、「僕自身も優しい気持ちで演じることを心がけています」と語る。作品への思いを聞いた。
ウナギノボリ
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アニメは、ヤマザキさんが2018年3月からマンガ誌「グランドジャンプ」(集英社)で連載中の「オリンピア・キュクロス」が原作。主人公の古代ギリシャの青年デメトリオスは、絵や自然を愛し、かつ“ムダに”高い運動能力を持つ、心優しい壺(つぼ)絵師見習い。ある日、村の争いに巻き込まれ思い悩むうちに、1964年の五輪に沸く東京にタイムスリップしてしまう。キャラクターをクレーアニメで表現する手法などを用いた5分アニメとして制作。
――「別冊オリンピア・キュクロス」は、クレーアニメの手法で描かれるなど、斬新な描写が印象的です。アニメを見た感想は?
古代ギリシャを彫刻のように表現することで、時空を超えたスケールの大きさ、美しさ、さらに近現代との間に生じるギャップ、シュールなかけ違いをも巧みに表現していると感じました。タイムスリップものを映像表現する時の、一つの理想型を創り上げたのではないでしょうか。そしてエンディングの(古代ギリシャの豆知識を歌う)オリジナルソングが、タメになりつつクセになります。
――自身が演じるデメトリオスの魅力は?
誠実で純粋な印象はずっと変わらないですね。故に誰よりも苦悩し、おびえ、悲しむ。それは人一倍優しい人の証だと感じています。僕自身も優しい気持ちで演じることを心がけています。
――印象深いシーン、せりふは?
(第1話で)金の亡者感が丸出しの村長に対し、業を煮やして「村長のアホー!」と言いながら走り去る一連の流れが好きです。村長の傍若無人なお芝居が最高ですね。
――作品の見どころ、ファンへのメッセージをお願いします。
ポップでシュールでギャグ満載の、前衛的でチャレンジングな作品。でもそれと同時に普遍的な人間のもつ熱量を描いた、とてもドラマチックな作品でもあります。たくさん笑って、歴史に思いをはせてもらえたらうれしいです。
TOKYO MXで毎週月曜午後9時54分に放送。
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